呉江浩大使着任 新時代の日中関係へ

小島康誉    2023年5月12日(金) 5時0分

拡大

中国の呉江浩全権大使の着任レセプションに出席した。5月9日ホテルニューオータニの大宴会場は各界1000人余の熱気にあふれていた。

(1 / 7 枚)

中国の呉江浩全権大使の着任レセプションに出席した。5月9日ホテルニューオータニの大宴会場は各界1000人余の熱気にあふれていた。呉江浩(ウージャンハオ)大使は1963年湖南省桃源生まれ59歳。上海外国語学院(現・上海外国語大学)で日本語を学び、1984年に外交部に入り、1993~98・2002~08年に駐日本大使館で公使参事官などを務め、駐スリランカ大使、アジア局局長、外交部部長助理などを歴任、日本語も堪能で「知日派」と報じられている。

その他の写真

呉江浩大使は「中日関係が肝心な段階にある中、駐日大使を拝命したことは光栄な使命であり、重要な責任がある。両国人民の友情と協力を促進する誠意と願いを携えて来ている。両国指導者の重要な合意を導きとし、新しい時代の要請に相応しい中日関係の構築に努力したい。両国関係は外部要因による著しい妨害を受けており、新たな問題やリスクが多く現れている。困難に立ち向かい新しい時代の中日関係の構築を推進しなければならない」などと中国語で挨拶され、日本語がスクリーンに映し出された。楊宇公使が司会を務めた。

3月末に北京で王毅政治局員と会見した福田康夫元総理は「久しぶりの中国は落ち着いていた。両国の連携を深めることが必要」などと乾杯の挨拶をされた。昨年11月バンコクでの岸田文雄総理と習近平国家主席との会談で「建設的かつ安定的な関係構築で一致」し、今年4月北京で会談した林芳正外相と秦剛外交部長は「緊密な意思疎通を行う」ことなどを確認した。呉江浩大使着任を機に、10年後30年後を見据えて低迷中の日中関係の改善を期待したい。国交が正常化した51年前、日中GDPが逆転した13年前とは時代は変わっている。まさに「新時代」である。従来のレセプションでは恒例の日中友好関係者数人の挨拶が省かれたのも新時代かと感じた。呉江浩大使に挨拶しようとしたが長蛇の列で諦めた。

退出時に習近平国家主席の演説・指示などが収められた『習近平 国政運営を語る』(全二巻・外文出版社2014・18)日本語版と『Cultural Protection and Development in Xinjiang』(国務院新聞弁公室2018)、さらにDVD「21世紀海上シルクロード」(国務院新聞弁公室)を頂いた。『習近平 国政運営を語る』は計1149頁、読むのも大変だが私の第二の故郷・新疆ウイグル自治区に関係する「共にシルクロード経済ベルトを建設しよう」をまず読んだ。英文の『新疆の文化保護と発展』は辞書片手にトライする。3枚セットのDVDは英語ナレーションで日本語字幕、これから鑑賞するのが楽しみだ。







■筆者プロフィール:小島康誉


浄土宗僧侶・佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表・新疆ウイグル自治区政府文化顧問。1982年から新疆を150回以上訪問し、多民族諸氏と各種国際協力を実施中の日中理解実践家。
ブログ「国献男子ほんわか日記」
<新疆は良いところ>小島康誉 挨拶―<新疆是个好地方>
書籍はこちら(amazon)
小島康誉氏コラム

※本コラムは筆者の個人的見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携