「中国侮辱アニメ」のコスプレ男性、取り囲まれて暴行受ける―中国メディア

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四川省成都市内で3日、「中国を侮辱した作品」と認識されているアニメと漫画の登場人物に似せた「コスプレ」をしていると見なされた男性が、多くの人に取り囲まれて押し倒されるなどする事件が発生した。

四川省成都市内で3日、「中国を侮辱した作品」と認識されているアニメ漫画の登場人物に似せた「コスプレ」をしていると見なされた男性が、多くの人に取り囲まれて押し倒されるなどする事件が発生した。中国メディアの極目新聞が伝えた。

多くの人が現場で動画を撮影して、ネットに投稿した。事件が発生したのは地下鉄の駅構内で、近くでは大規模なアニメや漫画のイベントが開催されていた。その日のイベントは終了しており、男性は、イベント会場から出た人に取り囲まれたと考えられる。男性は押し倒されたが、動画では「やめろ、殴ったら警察に行くことになる」などと、暴行を制止しようとする声も聞こえる。

男性は半分が赤、半分が白のウィッグを着用していたが、すぐにはぎ取られた。男性は、日本のアニメおよび漫画の「僕のヒーローアカデミア」の登場人物である「志賀丸太」に扮したと見なされた。中国では2020年、「僕のヒーローアカデミア」および登場人物の「志賀丸太」が、黒竜江省内に拠点を置いて主に中国人を使って細菌戦などの人体実験を繰り返した731部隊を暗示したとされ、中国を侮辱する作品と見なされて猛反発が発生した。

理由の一つが「丸太」の名で、731部隊が実験対象を「マルタ」と呼んだことにちなむとする見方だ。もう一つは「志賀」の姓で、731部隊が使ったとされる「志賀菌」を表すとの見方だ。「志賀菌」とは、日本の医学者の志賀潔が、発見した病原菌の属名を自らの姓を使って「Shigella(シゲリア)」と命名したことに由来する名称だ。日本では、「志賀菌」の名称は使われず、「シゲリア」の中でも特に病原性の高い細菌を「赤痢菌」と呼んでいる。

「僕のヒーローアカデミア」の作者の原作者の堀越耕平さんと漫画の出版元の集英社は「偶然の一致であり、(731部隊に関連付ける)意図はなかった」と説明した上で謝罪し、「志賀丸太」の登場人物名も変更したが、中国では今も同作品を「中国を侮辱する作品」と考える人が珍しくない。

近くで開催されたイベントの主催会社の関係者は「事件は3日夜7時ごろに発生しました」「場所は会場外の地下鉄駅構内でした。(襲われた)男性はイベントのチケットを購入していませんでした」などと説明した。

同件は、地下鉄関連を所管する、成都市公安局軌道交通分局(成都市地下鉄警察)が扱うことになった。成都市地下鉄警察の職員は極目新聞の取材に対して「(中国を侮辱したコスプレをしたと見なされた)男性の処罰については、事件の性格上、現時点では明らかにできない」と説明したという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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