衰退する日本の街は中国への警鐘か=ネット「中国でも農村が消滅」「自分を養うのが精一杯」

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3日、三聯生活週刊は、激しい少子高齢化が進行する北海道夕張市の現状について、中国にとっても「明日はわが身」となる可能性があることを伝えた。写真は夕張市。

2025年11月3日、中国メディアの三聯生活週刊は、激しい少子高齢化が進行する北海道夕張市の現状について、中国にとっても「明日はわが身」となる可能性があることを伝えた。

記事は、夕張市が高齢化の未来を予見させる「未来の啓示録」として注目を集めていると紹介。かつて炭鉱で栄えた資源型都市の同市は産業転換の失敗により財政破綻して人口流出が続いたとし、現在では住民の半数以上が65歳以上の高齢者で、都市全体が衰退と停滞に陥っていると伝えた。

また、市立の総合病院が閉鎖されて主要診療科だけの診療所へと機能を凝縮し、産婦人科がなくなるなど医療リソースが大幅に縮小、その結果出生率はほぼ0に近くなってしまったと指摘。同市の人口流出は歯止めがかからず、現在も極度の高齢化と少子化が進行する都市の典型であり続けていると評した。

そして、同市の様子について、かつて現地を訪れたBBCの記者は、「私はまるでポストモダンな啓示録、つまり未来の悪夢的な展望の中に迷い込んだように感じた。これは映画ではなく、現実の出来事だ」と述べ、状況の深刻さを表現したと伝えている。

記事は、頻繁に日中両国を往来する日本の専門家が「日中両国の高齢化トレンドには25〜30年の時間差がある」と指摘しており、中国も日本を教訓とし、この問題への準備と対応を早急に進めるべきだと警鐘を鳴らしていると紹介。「30年前に想像もできなかったことが、今、至るところで起きている」という言葉を象徴的な表現として伝えた。

この件について、中国のネットユーザーからは、人口動態の法則は個人の意志で変えられないことから、専門家の指摘通り20〜30年後に中国でも出現することを危惧する声が聞かれた。その不安ぶりは「夕張市のドキュメンタリーを見たが、もはや遠い話には感じられない」というコメントに象徴されている。「人口減少と高齢化社会の到来は不可逆的な流れであり、現実を受け入れるしかない」という諦めに近い感想も見られた。

また、夕張市の事例は、資源型都市が産業転換に失敗し、若年層の雇用を生み出せなかったことが根本原因と指摘するユーザーや、一部の地域は自然淘汰が避けられないとし「諦めるべき場所は諦め、今後も人が住む場所を優先的にリソースを注ぐべき」という意見もあった。

さらに、中国でも幼稚園が次々と閉鎖する代わりに高齢者向け施設が増えていることや、「多くの農村が消滅している」という声も聞かれたほか、「もう疲れた。朝から晩まで働き、年休は5日だ。自分を養うのが精一杯で、子どもを産む余裕はない」「もうすぐ過労死しそうだ。将来のことは考えられない、どうなっても構わない」など、若い世代が子どもを生み、育てる意思を持てない状況を示すコメントも寄せられている。

一方で、「中国には超先行的な計画があるから大丈夫」「老後は生活費の安い農村に帰れるから大丈夫だろう」「資源都市でも山西省大同市は構造転換に成功したよ」「政府がシルバー経済構築に力を入れてるから」など、楽観的な見方をするユーザーもいた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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