中国がレアアースでけん制も、米国は台湾問題で「大きな取引」はしない―シンガポールメディア

Record China    
facebook X mail url copy

拡大

13日、シンガポールメディア・聯合早報は、中国がレアアースの「切り札」で米国をけん制するも、米国は台湾問題を中国との「ビッグな取引」に盛り込むつもりはないと報じた。

2025年8月13日、シンガポールメディア・聯合早報は、中国がレアアースの「切り札」で米国をけん制するも、米国は台湾問題を中国との「ビッグな取引」に盛り込むつもりはないと報じた。

記事は、米中両国が今月12日に追加関税の発動時期を90日間延長することをそれぞれ発表したと紹介。両国間の貿易交渉が続く中で、中国政府系メディアが米半導体大手NVIDIA製H20チップの安全性に懸念を示す、トランプ米大統領が中国に大豆購入を増やすよう要求するなど、さまざまな発言が飛び交っていると伝えた。

そして、シンガポールのユソフ・イサーク研究所の専門家が、米中首脳会談の実現によって貿易問題に関する枠組みや詳細の一部が固まる可能性があるとし、その際に中国がレアアースを「切り札」としてチップの獲得を含む合意の形成に持っていくことが予想されると分析したことを紹介している。

記事によると、この専門家は一方で貿易問題以外の米中問題については一連の交渉で「大きな取引」には至らないと予測。特に台湾問題について米国が「中国の平和統一を支持する」と表明すれば、政治的な代償を伴うことになる上、同盟国やパートナーからの信頼を失うことにつながりかねないとの見方を示した。また中国も米国による関税の威嚇を受けても安価なロシア産石油の購入をやめることはない指摘し、世界の多極化を目指す中国にとってロシアに不利になる状況は国益に合わないという思惑を理由に挙げている。

記事はこのほか、上海市にある復旦大学国際問題研究院の呉心伯(ウー・シンボー)院長が「台湾問題に対するトランプ大統領の姿勢は、米中首脳会談にどれほどの期待を寄せるかによる。期待が大きければ、それなりの立場や政策の調整が必要になる」と述べ、シンガポール南洋理工大学の駱明輝(アレックス・ロック)氏は「貿易や安全保障、外交など、多くの対立を抱える米中関係において、一度の首脳会談ですべての問題を解決することは不可能であり、その中で対話継続の意思が見られるのはいい兆候」との見解を示したほか、中国人民大学国際関係学院の時殷弘(シー・インホン)教授も「両国間で根本的な戦略の相違が存在する中、譲歩が不可能な問題もある」とし、米中首脳会談では両国関係に大きな進展を望めないと指摘したことを紹介した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携