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22日、台湾メディアのDailyView網路温度計は、劇場版「鬼滅の刃」無限城編の新記録樹立をめぐり「アニメをサブカルチャーと呼ぶのはもう無理がある」との議論が巻き起こったと報じた。写真は鬼滅の刃。
2025年7月22日、台湾メディアのDailyView網路温度計は、劇場版「鬼滅の刃」無限城編の新記録樹立をめぐり「アニメをサブカルチャーと呼ぶのはもう無理がある」との議論が巻き起こったと報じた。
記事によると、劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来は、8月8日に台湾で公開されると発表されて以降、現地で話題を集めている。日本では7月18日に公開され、初日の興行収入は17億円を突破した。アニメブームは国境を越え、台湾にも急速に広がり、ファンたちは「炭治郎のためにもう一度泣く準備ができている」と熱く語っているという。日本の興行収入はわずか公開4日間で73億円を超え、日本映画のオープニング記録を塗り替えただけでなく、日本歴代興行収入トップ100入りも目前となっている。
記事は、「同作の驚異的な興行収入は、多くの人に日本のアニメの文化的な位置づけを見直させている。SNSのThreads(スレッズ)上であるユーザーが『アニメをサブカルチャーと呼ぶのは正直もう無理がある』と述べ、多くの共感を呼んでいる。『サブカルチャー』とはもともと、メインカルチャーとは異なる独特な文化圏を指す。しかし、今やアニメは少数派の趣味ではなく、国境を越えた影響力を持つ主流コンテンツ産業となっている。『鬼滅の刃』は漫画、アニメ、映画、ゲーム、関連グッズにまで広がり、日本の観光や経済をけん引する重要な原動力となっている」と述べた。
そして、「実際、日本アニメの影響力は無視できない存在となっている。アニメ配信プラットフォーム・Crunchyrollが米国の調査機関NRGに委託し、米国・英国・インド・フランス・ドイツ・ブラジル・メキシコの7カ国で計2万9000人の消費者を対象に実施した調査によると、日本アニメは世界のエンターテインメントの勢力図を急速に塗り替えているそうだ」と言及した。
その上で、「同調査の報告書は、一部の地域ではハリウッド作品と完全に肩を並べてはいないものの、視聴の継続率やファンの参加度においては、日本アニメが韓国ドラマやボリウッドを明らかに上回り、世界的なポップカルチャーの新たな潮流となっていると指摘している。アニメの発展が成熟している米国やフランスでも、新興市場のインドや英国でも、一度日本アニメに触れると、高い忠誠心と感情的な没入が生まれ『一度見ると戻れない』文化体験となっている」と論じた。
また、「同調査ではX世代とY世代の50%以上が10年以上アニメを見続けていると答え、30%以上の親が積極的にアニメを次の世代に紹介していることも明らかになった。これはもはや単一の世代の趣味ではなく、世代や文化を超えた共通言語となっている。他のエンターテインメント形式に比べ、日本アニメは『世代間の感情的なつながりを促進するメディア』と評価されている。『スラムダンク』や『ワンピース』の再視聴から家族全員での『鬼滅の刃』の視聴まで、アニメは徐々に家族の絆を深める架け橋となっている」と説明した。
記事は、「配信プラットフォームの台頭により、日本アニメの世界的影響力は拡大し、アニメは特定の層だけの趣味ではなく、現代の主流文化の一部となっている。報告によると、アニメファンの過半数は配信サービスを通じて新作に触れており、Instagram、TikTok、YouTubeといったSNSも重要な役割を果たしている。例えば『呪術廻戦』など人気作品における米国視聴者の約4割は、正式な配信開始の前にSNSで関連情報に触れ、興味を持ったという。さらに4分の1以上の視聴者は、TikTokで見た編集動画やファンのリアクション動画に惹かれて、本編を視聴するようになったそうだ」と紹介した。
そして、「Z世代にとってアニメはもはや単なる娯楽ではなく、コミュニケーション言語であり、人間関係をつなぐ手段である。報告によると、アニメ愛好を通じて人間関係を築いたり深めたりしたファンは、全体の78%にものぼる。そのうちの58%は、友人や同僚と直接会ってストーリーやキャラクター設定について語り合った経験があるようだ。SNSはアニメの普及に一役買っているものの、大多数のファンは実際に顔を合わせて交流することを好んでいる。これは、アニメが現代社会において視覚的娯楽以上の、社交を促進する架け橋として機能していることを示している」と述べた。
さらに、「年齢層の高いX世代にとって、アニメはすでに単なる趣味にとどまらず、心の拠り所となっている。報告によると、X世代の71%が気分が落ち込んだ時にアニメ視聴に癒やしを求め、60%が漫画を読み返して元気を取り戻していると答えている。激動する時代において、アニメは精神的な避難所となっている。親しみのある名作を見直すにせよ、新作を追いかけるにせよ、この予測可能でありながらも感情の高まりに満ちた視聴体験が、アニメを心の安定のための儀式として定着させているのである」と論じた。(翻訳・編集/岩田)
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