若いプライベートシェフが増加、リズムの速い生活を送る人に人気―中国

人民網日本語版    2025年7月23日(水) 8時30分
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中国で若いプライベートシェフが増加している。

リズムの速い生活を送る中国の多くの若者はあまり自炊しない。そんな中、料理が大好きという若者はチャンスを逃すことなくプライベートシェフになり、出張サービスを提供するようになっている。中国新聞社が伝えた。

湖南省株洲市に住むグルメ系ブロガーの陳秘(チェン・ミー)さんはもともと調理代行サービスをしていたが、物は試しという思いで、6月からシェフ出張サービスを始めた。子供の世話もしなければならないので、比較的自由の利くこの職業と選んだという。陳さんによると、出張サービスで注文を受けるのは誕生日用の料理や接待・会食用の料理、友人同士の集まり用の料理などだが、料理ができない若者もサービスを利用するという。

陳さんによると、「一日の収入は平均500元(約1万円)前後。客がメニューを決めてから、見積もりを出している。一人では手が回らない時には、ほかの人に手伝ってもらうこともある。メニューは客が自分で決めることができる。食後の片付けも必要な場合は料金が少し上がる。通常、出張サービスの料金は料理の数で決まる。通常は食材購入サービスの提供はしていないが、客から頼まれた時は食材を代わりに購入して、最後にその分のお金も払ってもらう」という。

湖南省長沙市で働く張豪明(ジャン・ハオミン)さんは毎週3回、出張シェフにスープと料理3品を作ってもらっている。張さんは「自炊は時間もかかるし、エネルギーも必要。家に来て料理を作ってもらうと、デリバリーを注文するよりも安心でヘルシー。若いプライベートシェフはプロフェッショナルで、効率もよく、都市でリズムの速い生活を送る人々のヘルシーなものを食べたいというニーズを満たしている」と話す。

張さんは「若いプライベートシェフが増えてきたのは、プロフェッショナルで、効率もよく、ちょうど良い距離感を保ってくれ、同年齢が重視する人との上手な距離の取り方をよく分かっているから。彼らは料理を作ってくれるだけでなく、負担を感じないサービスを提供してくれる。調理が終わればプライベートな空間を返してくれて、一定のラインを超えず、プライバシーに勝手に関わってくることもない」との見方を示す。

長沙市の男性出張シェフ・李軒(シー・シュエン)さんは、「プライベートシェフは距離感をよく分かっている。プロフェッショナルで効率的なサービスを提供する一方で、顧客との関係ではちょうど良い距離を保っている。それは暗黙の了解で、若者もそういう関係を必要としている。現在では、ネイルや美容、理髪、洗車などの出張サービスも流行している。一部のレストランは、年越し料理の出張サービスを提供している」と話す。李さんによると、長沙市の若者の間では出張シェフの受容度はとても高く、オーダーメイドサービスや全体的な体験感を強調している。李さんは1カ月に10件以上注文が入り、専属シェフの月度契約を結びたいという問い合わせもあるという。

専門家は「プライベートシェフはどんどん増えている。こうした動きは飲食業界においてオーダーメイド型のニーズが高まるという今後の流れを示しており、都市で暮らす人の深層ニーズも反映している」と分析する。

ただ、「このサービスを利用できる人には限りがある。業界の規範化もまだ進んでいない。プライベートシェフの登場はサービス業の細分化と密接な関係がある。従事者、業界、政府の関係当局は相応の規範を定めて消費者の権利と利益を保護するべきだ」という声もある。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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