世界初の火星サンプル実験室を建設へ―中国

人民網日本語版    2025年7月3日(木) 8時30分

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深宇宙探査実験室は中国科学技術大学と共同で火星サンプル実験室の技術プランに関する詳細な論証を進めている。写真は深宇宙探査実験室の合肥本部。

深宇宙探査実験室(天都実験室)は中国科学技術大学と共同で火星サンプル実験室の技術プランに関する詳細な論証を進めており、プロジェクトの立ち上げに向けた最終段階に入っている。建設には4~5年を要する見通しで、2030年の完成と試験運用開始が予定されている。中国新聞網が伝えた。

深宇宙探査実験室は国家航天局(中国国家宇宙局)、安徽省、中国科学技術大学の三者が共同で設立した機関で、世界の宇宙科学技術の最先端と中国の宇宙強国戦略のニーズに対応し、深宇宙探査分野における国家重要科学技術プロジェクトや国際的なビッグサイエンス計画を巡り、戦略的、先見的、基礎的な研究を行い、科学、技術、工学の融合発展を目指す新たな研究開発機関として、22年2月25日に安徽省合肥市で発足した。

同実験室の研究員で火星探査ミッション「天問3号」計画の惑星防護システム技術責任者の于秉坤(ユー・ビンクン)氏は、「中国は初の火星サンプルリターンミッション『天問3号』を計画中だ。火星サンプル実験室と月面サンプル実験室の最大の違いは、火星には生きた微生物が存在する可能性がある点にあり、高度なバイオセーフティー保護能力が必要となる。これにより、地球環境を火星由来の未知の微生物による潜在的な脅威から守るとともに、火星サンプルの科学的価値が地球の汚染によって損なわれるのを防ぐことができる」と説明した。

于氏は、「現在のところ、国際的にはこのような施設はまだ存在しておらず、中国が世界初の火星サンプル実験室を建設する見込みだ。ここでは、世界初の火星サンプルが保管されることになり、極めて貴重な存在となる。中国内外の数多くの研究機関や学者が合肥に集まり、協力・交流を進める拠点として機能し、中国の深宇宙探査、特に火星探査分野における影響力と発言力の大幅な向上が期待されている」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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