韓国で大統領「代行の代行の代行」に、「外交機能果たすには力不足」と主要紙

Record Korea    2025年5月9日(金) 13時0分

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韓国の3人目の大統領代行に李周浩・副首相兼教育相が就任した。「代行の代行の代行」の異常事態だ。主要紙は「外交機能を果たすには力不足だという懸念の声が」と伝えた。写真は韓国。

韓国の次期大統領選(6月3日)を前に3人目の大統領代行に李周浩(イ・ジュホ)副首相兼教育相が2日、就任した。「代行の代行の代行」の異常事態だ。韓国紙は「外交組織のない権限代行体制が外交のコントロールタワーの機能を果たすには力不足だという懸念の声が上がっている」と伝えた。

昨年12月に「非常戒厳」を宣布した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が弾劾訴追されて職務停止となって以降、大統領権限代行を務めていた韓悳洙(ハン・ドクス)首相は大統領選に出馬するため1日に首相を辞任。代行になる予定だった崔相穆(チェ・サンモク)副首相兼企画財政相は最大野党「共に民主党」が弾劾訴追案を国会に提出したことから、就任の2時間前に辞退し、李周浩氏にお鉢は回ってきた。

こうした中、ハンギョレ新聞が問題視しているのは、外交面の対応。米国との関税交渉などの喫緊の課題を抱えているからだ。

李周浩氏は全省庁と公職者に安保、外交、治安および選挙管理、経済などに対する緊急指示を下す際、「国政の空白や混乱なしに国家運営を安定的に続けるため、最善を尽くさなければならない」と強調。外交、安保、通商で空白が生じるのではないかという記者団の指摘に対しては「国会と十分コミュニケーションを取り、国務委員らとよく議論しながら、国政を安定的に運営することに最善を尽くす」と述べた。

教育省は業務遂行のための必要最小範囲内で合同タスクフォース(TF)を運営。これには外務省局長が参加する外交・安保チームも含まれる。外務省局長が外交公電を伝える一種の「連絡官」の役割を果たすものとみられる。

しかし、派遣された外務省当局者1人にできることはかなり限られる。元外務省高官は「短い期間だが、権限代行も一種の外交陣営を整え、外交事案を運営できる能力を持たなければならない」とし、「今のようなTFは連絡業務を行うだけで、まともに機能するのは難しいだろう」と言及した。

罷免された大統領の参謀組織である大統領室が外交に関与する状況が続くという懸念も高まっている。「カウンターパート」が明確であることが外交の基本だが、権限代行が頻繁に交代となる状況で、大統領室が引き続き外交懸案に介入した場合、相手国としては「誰が最終決定権者なのか」という疑問ばかりが膨らむためだ。

実際、尹政権の外交・安保の実力者であるキム・テヒョ国家安保室第1次長が先月、米国を訪問してホワイトハウスと協議したことについて、外交界では「罷免された大統領が事実上国政に介入している」という指摘が出た。キム次長の訪問に外務省は全く関与していなかったという。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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