米国の関税で中国製品が新たな市場を模索、ドイツ専門家「欧州はあまり心配する必要なし」―独メディア

Record China    2025年5月1日(木) 17時0分

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30日、独ドイチェ・ヴェレは、米国による関税政策で中国製品が大量に欧州市場に流れ込むとの見方に対して、ドイツの専門家が「過度の憂慮に及ばず」との見解を示したことを報じた。写真は青島港。

2025年4月30日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、米国による関税政策で中国製品が大量に欧州市場に流れ込むとの見方に対して、ドイツの専門家が「過度の憂慮に及ばず」との見解を示したことを報じた。

記事は、米国のトランプ大統領が数十カ国からの輸入品に対して高率の関税を課すと発表し、特に中国に対する関税が際立って高いことから、一部の専門家や政治家は、米国市場向けだった中国製品が安価で欧州市場に流入し、地元の製造業に打撃を与えるのではないかと懸念していると紹介した。

その上で、ドイツにあるキール世界経済研究所(IfW)が30日に発表した研究報告の中で、現在の米中関税戦争の影響により米国市場に輸出できなくなった大量の中国製品の多くは、欧州などの他国市場ではなく中国国内に戻ると予測したほか、ドイツをはじめとする欧州の輸出業にとって重要分野である自動車製造や鉄鋼、科学分野では中国から米国への輸出量が世界全体の貿易額の5%に満たないことから、欧州の輸出企業に与える影響も小さいと指摘したことを伝えている。

また、IfWの研究者がグローバル市場における安価な消費財という観点から見ると、中国と直接競合するのは、ベトナムやカンボジア、バングラデシュといった国々が生産する家庭用装飾品やクリスマス用品、繊維製品などであり、欧州よりもむしろこれらの国が大きな影響を受ける可能性があると分析したことを紹介した。

記事は、米中間の関税戦争によって世界の製造業の生産は0.75%減少し、物価は0.7%上昇する可能性があると紹介する一方で、IfWの研究者が真っ先に大きな打撃を受けるのは米国だと指摘し、安価な中間財や最終製品の排除によって米国の物価が1年以内に5.5%上昇するほか、中国による報復関税によって米国の輸出産業も大きな打撃を受けると予測したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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