「進撃の巨人」ライナーとベルトルトの「裏切り」はなぜ起きたのか―中国メディア

Record China    2025年4月18日(金) 23時0分

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9日、中国のポータルサイト・捜狐に「進撃の巨人」のライナー・ブラウンとベルトルト・フーバーが壁内の人類を裏切った背景について考察した記事が掲載された。写真は進撃の巨人。

2025年4月9日、中国のポータルサイト・捜狐に「進撃の巨人」のライナー・ブラウンとベルトルト・フーバーが壁内の人類を裏切った背景について考察した記事が掲載された。

記事は、「『進撃の巨人』において、壁内で暮らす人類は一見、安全な日々を送っているように見える。しかし、ライナーとベルトルトは、そんな世界を裏切る道を選んだ。彼らの選択の背後には、複雑に絡み合った理由が存在している」とした。

そして、「ライナーとベルトルトは、壁外のマーレという国家の出身である。マーレでは長きにわたり、エルディア人(巨人になることができる人種)の悪魔の末裔としてさげすまれ続けてきた。たとえ彼らが巨人の力を有していたとしても、マーレ社会の中では差別と抑圧を受け続けたのである。しかし、マーレによる洗脳教育のもと、彼らは幼いころから『エルディアの悪魔』への憎しみと、マーレのために『献身する』使命感を叩き込まれてきた。彼らの心の中では、マーレこそが忠誠を誓うべき存在であり、この根深く染み付いた価値観こそが、彼らの裏切り行為の種をまいたのである」と論じた。

また、「ライナーとベルトルトの裏切りを決定づけた直接の要因は、マーレの戦略的な要求であった。マーレは巨人の力、特に記憶改変や他の巨人を操る能力を持つ『始祖の巨人』の能力に異常なまでの執着を見せており、その力を手に入れるため、パラディ島(壁内)に存在する始祖巨人の秘密を暴こうとしていた。ライナーとベルトルトは、マーレ軍から選抜された戦士としてその任務を担い、壁内へ潜入し、始祖巨人の奪取という使命を背負っていた。この使命を果たすために、彼らは(壁内)人類になりすまし、調査兵団へと潜入した。内部から(壁内)人類の防衛線を崩壊させ、結果として(壁内)人類世界に甚大な災厄をもたらしたのである」と説明した。

さらに、「故郷の苦境も彼らの選択に深く影響を及ぼしている。ライナーとベルトルトの故郷は、マーレの長期にわたる支配の下で資源に乏しく、住民たちの暮らしは困窮を極めていた。マーレは彼らに対し、任務を成功させさえすれば故郷に変革をもたらし、家族や親しい者たちに安定した生活を与えると約束していた。故郷への責任感と家族への愛情は、まるで重いかせのように彼らを縛りつけ、(壁内人類に対する)裏切りの道をさらに深く進ませていった。壁内人類と共に過ごす中で、彼らは確かに純粋な友情を得たものの、心の奥底では使命と良心の間で葛藤し続け、常に苦しみに苛まれていた。ライナーはついに『(壁内での)兵士』と『(マーレでの)戦士』という二重人格を生み出すまでに精神を追い詰められ、『兵士』としての人格は壁内の平穏と仲間への愛着を抱き続けたが、『戦士』としての人格はマーレから与えられた任務だけを見据えていた。2つの人格の激しい衝突は彼をひどく苦しめたが、最終的には『戦士』の人格が主導権を握り、裏切りの計画を遂行する道を選ばせた」とした。

記事は、「壁内は偽りの平和にすぎず、ライナーとベルトルトの目には、壁外にこそ広大な世界が広がっていることが見えており、(壁内)人類はいつまでも壁の中に閉じこもって巨人の脅威から逃れ続けることなどできないと考えていた。だからこそ、彼らは、自らの行動によってこの偽りの平和を打ち破り、変革を引き起こせるかもしれないと考えたのである。その変革が、裏切りと無数の犠牲を代償とするものであっても、歪められた彼らの認識においては、それは故郷を救い、(世界の)人類の進歩を促すための『必要な行為』であった」と言及した。

そして、「ライナーとベルトルトの裏切りは、単純な善悪の問題ではない。歴史、政治、感情といった複雑の要素による避けられぬ選択であった。彼らの物語は、『進撃の巨人』という作品の奥行きを一層深め、視聴者に多くの思索を促すものとなっている」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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