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9日、独ドイチェ・ヴェレは、米中貿易戦争についてドイツの著名な中国学者が「グローバル化は終わりを迎えつつある」との見方を示し、中国は米国よりも打たれ強いと述べたことを報じた。写真は杭州東駅。
2025年4月9日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、米中貿易戦争についてドイツの著名な中国学者が「グローバル化は終わりを迎えつつある」との見方を示し、中国は米国よりも打たれ強いと述べたことを報じた。
記事は、ドイツ・トリーア大学の中国問題専門家であるセバスティアン・ハイルマン教授が近ごろドイツ公共放送DLFの取材に対し、米中両国が貿易戦争で互いに譲歩したり、直接対話したりすることなく制裁を強め合っていると指摘した上で「世界は世界の2大経済大国によるハードデカップリング(経済分断)に備えなければならない」と述べ、「われわれがよく知るグローバル経済体制の崩壊であり、再建の方法すら全くわからない。これは間違いなく歴史的な転換だ」と評したことを伝えた。
ハイルマン教授は、両国が関税を積み上げ合う中で、中国のほうが米国より打たれ強いと指摘。中国がすでに時間をかけて自前のサプライチェーンを構築、強化し、すでに多くの分野において米国への依存から脱却していることを理由に挙げた。また、中国は現在の状況がトランプ政権に対し、消費者物価の高騰や株価の下落といった悪影響を及ぼすと認識しており、例えば米国産の農作物を中国市場から完全に排除すればトランプ大統領の支持者に打撃が及ぶと考えているとの分析を示した。
さらに、この貿易戦争で仮に米国に屈してしまえば、米国が単独で国際ルールを変更できる権利を認めてしまうことになるため、中国は政府の公信力を守るという観点からも日本やベトナムのように米国の圧力に屈することは絶対にできないと論じている。
ハイルマン教授はこのほか、中国が今後数週間で国内経済を刺激するための巨額の資金投入を行うことについても言及。この動きにより欧州をはじめとする世界各国の市場は「米国に輸出できず行き場を失った中国製品が波のように押し寄せる」事態に直面し、中国製品への関税を強化することで貿易戦争がさらに激化する恐れがあるとし、世界各国は内需の拡大に努めて輸出の減少に備えるべきだとの見解を示した。(編集・翻訳/川尻)
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