拡大
モバイルバッテリーの発火事故が相次いだことを受けて、航空機内での使用・充電禁止の波がアジア各国に急速に広がっている。
エアプサン、香港航空などの便でモバイルバッテリーの発火事故が相次いだことを受けて、航空機内での使用・充電禁止の波がアジア各国に急速に広がっている。空の旅における「火の用心」のアプローチがいま大きく見直されている。
20日、モバイルバッテリーの機内発火により、香港航空の旅客が煙に包まれるという事故が発生した。これを受け、香港民間航空局は24日、モバイルバッテリーの機内使用と充電を全面的に禁止する通達を出した。施行日は4月7日とされ、キャセイパシフィック航空や香港エクスプレスなどもこの対策令に従う方針を示した。
この動きはすでにアジア全体に波及しており、シンガポール、タイ、韓国、マレーシアなど各国の航空会社が相次いで同様の規制を導入した。モバイルバッテリーは便利な道具である一方、過度な安全性への信頼が重大なリスクを招くことを浮き彫りにした。
シンガポール航空は4月1日からモバイルバッテリーの使用と充電を全面的に禁止する。容量100Wh以下のバッテリーは持ち込み可能だが、シートポケットに収納する必要がある。韓国では6社が一斉に同様の規制を導入し、「棚には置かず、座席下に収納する」ルールを明示した。
日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は、現時点では比較的寛容な姿勢を維持している。棚への収納も許容されているが、ANAは「状況次第で使用中止の可能性あり」と含みを持たせた。
モバイルバッテリー以上に旅客にとって悩みの種となっているのは液体物だろう。欧州連合(EU)では、「100ml以下・透明袋詰め」ルールの再強化が進められている。ただ、英国の一部空港では新型検査機器の導入により、袋詰めが不要となるケースも出てきた。米国では、液体は3オンス(約89ml)以下、1クォート(約0.95リットル)の透明プラスチックバッグに収納という「3-1-1ルール」が継続中で、2006年の液体爆弾テロ未遂事件を契機に導入した厳格なルールが緩和する兆しは見られないようだ。
かつては大らかな時代だったと思わされるのは、機内で喫煙が可能だった時代もあったことだ。現在は全便禁煙が常識で、日本では国土交通省が2020年7月に機内トイレでの加熱式たばこや電子たばこについても使用を禁止すると明文化した。次なる規制対象はアルコールが挙げられる可能性がある。乗客が自分で持ち込んだ酒類を機内で飲むことは禁じられており、原則として許可されるのは客室乗務員が提供する酒のみだ。欧米では泥酔客によるトラブルを防ぐため、機内でのアルコール提供に対する監視体制が強化されている。
そのほか見落とされがちな「火種」にライターとマッチがある。国際民間航空機関(ICAO)のガイドラインでは、1人1個までの携帯が認められているものの、ポケットに所持することが前提となる。ただし、火力の強いタイプは機内持ち込みも手荷物預けも全面禁止で、2001年の米同時多発テロ事件以降に取られた措置が続いている。
2025年春、モバイルバッテリーに対する規制は新たな段階へと進むこととなった。火の用心や液体物の取り扱いは今や旅支度に欠かせない要素となっている。カメラやパスポートに加え、機内持ち込み禁止リストも現代の旅人にとって必携アイテムとなりそうだ。
携帯用充電器(モバイルバッテリー)の機内使用と充電を禁止する航空会社が増えているが、こうした動きを伝える報道に接していると、このツールに対する呼称が複数存在することに気づかされる。
中国本土では「充電宝」という名称がおなじみだが、台湾では「行動電源」と呼ぶのが一般的だ。英語の意味を直訳したもので、わかりやすい呼称だ。
一方、香港では「尿袋」というユニークな呼称が使われている。形状が医療用の尿収集袋に似ていることに由来するとされる。また、マカオでは「奶媽(ナイマー)」という呼び名があり、これはモバイルバッテリーが電子機器に電力を供給し続ける様子を、乳母(奶媽)の役割になぞらえた比喩表現だという。(提供/邦人Navi)
邦人Navi
2025/3/29
日本僑報社
2024/5/5
Record China
2023/4/7
Record China
2025/1/31
Record Korea
2025/1/3
Record China
2024/1/15
ピックアップ
この記事のコメントを見る