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15日、独ドイチェ・ヴェレは、中国の飲食品ブランドが東南アジアを席巻してマクドナルドやスターバックスコーヒーの地位を脅かす存在になりつつあることを報じた。写真はシンガポールの蜜雪氷城。
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2025年3月15日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の飲食品ブランドが東南アジアを席巻してマクドナルドやスターバックスコーヒーの地位を脅かす存在になりつつあることを報じた。
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記事は、中国の飲料大手、蜜雪氷城が手頃な価格のアイスクリーム、ミルクティー、コーヒー製品を主力とし、東南アジアの消費者、特にインドネシア、ベトナム、タイ、マレーシアなどの市場での急速な拡大に成功していると紹介。特にインドネシアではすでに2600店舗以上を展開し、黒糖タピオカミルクティーはわずか1.1ドル(約160円)で台湾チェーンブランドより安く、アイスクリームもマクドナルドより安価であることなどから大きな人気を誇っていると伝えた。
また、蜜雪氷城は昨年9月現在で世界4万5000店舗以上を展開して世界で最も店舗数の多い飲食チェーンブランドになったと指摘。このうち海外店舗は約5000店舗で、インドネシアのほかにタイやベトナム、マレーシアなどの市場でも急速に拡大しているとした。さらに、蜜雪氷城以外にも火鍋チェーンの海底撈やラッキンコーヒー、喜茶、覇王茶姫など数多くの中国発飲食チェーンが東南アジア市場で足場固めに成功していると紹介している。
その上で、シンガポールのビジネスディベロップメント企業モメンタム・ワークスのリー・ジアンガンCEOが東南アジア市場における中国ブランドの急速な浸透について、競争が厳しく飽和状態にある中国市場を飛び出して東南アジアに成長の機会を求めているという背景があると分析したほか、欧米ブランドよりアグレッシブな性質を持つ中国ブランドが短期間で現地市場に展開し、拡大を狙っているとの考えを示したことを伝えた。
記事はさらに、蜜雪氷城などの中国飲食品ブランドの進出により、東南アジアでは消費者の間で中国文化に対する関心が高まっているとも紹介。以前は食べなかった火鍋などの中国料理を日常的に食べるようになったといったマレーシア市民の意見や、品質に疑いを持っていたベトナムの大学生が蜜雪氷城の商品を一度試してすっかりファンになったと語ったことなどを伝えている。
そして、人類学が専門のゴードン・マシュー香港中文大学教授が、東南アジアにおいて中国ブランドが単なる「安物」ではなく真の価値を持つと認識されるようになったこと、中国ブランドが今後東南アジアだけでなく世界的に急速展開することで、マクドナルド同様に世界規模の文化的影響を生み出す可能性も秘めていることを指摘したと報じた。(編集・翻訳/川尻)
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