2025年2月26日、中国メディアの環球時報は、日本で米価が昨年の同時期に比べて2倍近くに高騰しており、効果的な対策を取らない政府に対し多くの市民から怒りの声が出ていると報じた。

記事は、農林水産省のデータで、今月10〜16日における全国のスーパーマーケットでの5キロ入り米の平均価格が3892円と7週連続で上昇し、前年同時期に比べて90％も値上がりしていることが明らかになったと紹介。その背景として、昨年夏に日本の主要コメ生産地が異常な高温に見舞われて生産量が減少したことに加え、日本の週刊誌などが日本政府による備蓄米放出の判断が遅れたことも米価の高騰を招き、多くの市民が大いに怒りを覚えていると報じたことを伝えている。

そして、日本では米価が昨年下半期よりすでに上昇していたにもかかわらず、日本政府は積極的な策を講じず、今月14日になって備蓄米21トンの市場放出を決定したと紹介するとともに、日本政府の対応が遅れた要因について専門家が「供給増により米価が下落することで、農協から不満の声が出ることを恐れた」と分析していることを伝えた。

記事は、週刊誌の報道として、2021〜23年に農協の関連団体から自民党の複数議員に対して合計1億4000万円の政治献金が提供されたとの情報を合わせて紹介している。

この件について、中国のネットユーザーは「絶対にコメじゃなきゃダメってわけじゃないんだから、ラーメンでも食べればいいじゃないか」「トランプは日本が小麦をもっと輸入することを待ち望んでいるぞ」「おかず1品でコメを5合食べる『コメ仙人』のユーチューバーも大変だなあ」「日本人の平均収入を考えたら5キロ3800円はそこまで高いと思わないのだが」「在日中国人の多くは今、中国からコメを買い集めてるとか。その方が日本で買うより安いらしいぞ」といった感想を残している。

また、「日本の農家を守るためらしいな」「日本の農家は幸せだな」など、米価の上昇が米作農家の収入増につながるとの認識を示すユーザーも複数見られたが、これには「農家はコメを安く買い取られてて、本当に儲けてるのは農協なんだよなあ」との主張も見られた。（編集・翻訳/川尻）