中国のSNS・小紅書（RED）に23日、「日本の地下鉄のエスカレーターで死ぬところだった」との投稿があり、注目を集めている。

在日中国人とみられる投稿者の女性は「今日、新宿三丁目で乗り換えをした時、エスカレーターで恐ろしい体験をした」と報告した。女性が上りエスカレーターに乗っていたところ、前に立っていた男性が突然、後ろに倒れてきたという。

女性は「その男性はとても重く、私は悲鳴を上げながら一緒に倒れた。後ろには誰もいなかったため、数段転がり落ちたが、膝をついて必死にその人を支えた。前にいた中年の女性（男性の妻か娘）が私の悲鳴を聞いて『お父さん、大丈夫？』と叫んだ。しかし、男性は意識を失っていたようで力が抜けており、さらに下に落ちそうになっていた。私と女性が2人がかりで押さえて、なんとか転落を防いだ」と当時の状況を振り返った。

その後、エスカレーターの上から駅員や数人の客が駆け寄ってきて男性を支えたというが、女性は「驚いたことに、誰一人として私のことを気にかける人はいなかった。まるで空気のように扱われ、一切声を掛けられることなく、（駅員や客らは）そのまま男性を連れて行った」と嘆いた。女性もこの事故で膝を強く打ち、けがをしたとのこと。

女性は、「もし私がいなくて、クッションの役割を果たせなかったら彼はそのまま転落して命を落としていたかもしれない。高さもかなりあったため、意識を失って転げ落ちたら大惨事になっていたと思う」と想像。また、「私ももしスマホを見ていたりして反応が遅れたら、自分が命を落としていた可能性もある。皆さんも、エスカレーターでは必ず手すりをしっかり握り、特に前にお年寄りがいる場合は十分な距離を取るようにしてください。今でも恐怖が抜けない」とつづった。

なお、女性は現場で撮影したエスカレーターの写真と、倒れた男性が駅員らに支えられながら去っていく後ろ姿の写真を一緒に投稿している。

中国のネットユーザーからは「大変だったね。彼らがあなたを気にかけないようなら大声で（病院での）検査を要求するといいよ。ずいぶん危なかったみたいだし、遠慮して何も言わないのは良くない。自分の安全こそが一番重要だから！」とのコメントが寄せられ、多くの共感を集めた。また、「本当に腹立たしい。あなたもけがをしたのに、誰も声すらかけないなんて。もし私なら駅員を捕まえて『ぶつかられて骨折したかもしれない。病院に行く。必要なら賠償を要求する』って言う」という意見も。

このほか、「たぶん、倒れた男性を助け起こしただけの人だと思われたんじゃないかな」「女性も慌てていてあなたのことまでは気が回らなかったのかも。周りの人はたぶん倒れた瞬間を見ていなくて、上まで上がってから『誰かが倒れたんだ』って気付いたんだと思う。大変だったね」「かわいそうに。きっと良いことがあるよ」「投稿主にハグを。大事に至らなくてよかった。あなたは良いことをしたから、きっと良い報いがあるよ」といったコメントも寄せられている。（翻訳・編集/北田）