Record China 2025年2月20日(木) 17時0分
拡大
シンガポール華字メディア・思想中国報は17日、「対中恐怖症はいかにして中国のAIの実力に対する西側諸国の認識をゆがめたのか」とする評論記事を掲載した。
シンガポール華字メディア・思想中国報は17日、「対中恐怖症はいかにして中国の人工知能(AI)の実力に対する西側諸国の認識をゆがめたのか」とする評論記事を掲載した。著者は米バックネル大学の朱志群(ジュウ・ジーチュン)教授。
朱氏は、中国のDeepSeekが世界的に大きな注目を集めた理由は、「それが米中競争の中で中国人によって独自に開発されたAIモデルだったからだ」と指摘。「仮にDeepSeekが日本やドイツで開発されていたら、欧米の政治家やメディアは同じような反応を示しただろうか?」と問い掛けた。
その上で、「中国はすでに無視できない世界的な技術強国になっているが、欧米の多くの政治家は依然として『中国人は盗んでコピーするだけ』と考えている。過剰な対中恐怖症および教育・科学分野における上から目線の中国との交流制限が、結果的に中国の実力を見誤らせている」と主張した。
そして、「DeepSeekが秘密裏に海外から高度なGPUを購入しているに違いないと主張し、米国の半導体輸出規制が中国に対して効果を発揮していると考えている者たちがいる一方、DeepSeekが技術的、経済的に優れていると認める声もあり、米国の輸出規制に効果はないと考える人もいる」と説明した。
朱氏は、「中国からのチャレンジに直面した欧米の政治家は往々にして同じ戦略を取る。彼らは証拠もないのに『中国が米国の技術を盗んだ』と主張し、国家安全保障を持ち出して個人情報が中国政府の手に渡るかもしれないなどと人々の不安をあおる。そして、これを口実に中国のアプリや製品を禁止する」とした上で、「これは使い古された退屈な議論であり、新しい状況に適応できない、あるいは適応しようとしない政治家たちの脊髄反射だ」と論じた。
そして、DeepSeekだけでなく、アリババ、百度(バイドゥ)、テンセントなど他の中国企業もハイテク分野で米国と競っており、アジアにおいては日本や韓国、インド、東南アジア諸国もAIへの投資を強化していると言及。「DeepSeekは閉鎖的なAIモデルではなくオープンソースであり、先端技術を無料で使用できるものだ」と強調し、「国際社会はハイテク競争をゼロサムゲームに変えるべきなのか。それとも、協力して新技術を開発し、全人類に利益をもたらすべきなのか」と問い掛けた。
朱氏は、「DeepSeekのようなプロジェクトの台頭は、国際的な協力とグローバルガバナンスの必要性を問うており、ハイテク競争に関する協定や規則を定める国際的なメカニズムを構築する必要がある」と指摘。「技術は地政学的競争の道具であってはならない。それらは全人類の共通の財産として、効率と生産性を向上させ、より大きな繁栄と幸福を創造するために使用されるべきだ。米国の政治家や人々は短期的な思考や恐怖心を捨て、米国以外の国が開発した新技術を受け入れるべきだ」と主張した。(翻訳・編集/北田)
Record China
2025/2/15
Record China
2025/2/14
Record Korea
2025/2/18
人民網日本語版
2025/2/12
Record China
2025/2/10
Record China
2025/2/3
ピックアップ
この記事のコメントを見る