Record China 2025年2月23日(日) 12時0分
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中国メディアの環球時報は14日、「日本人は季節感と共に生活している」と題する記事を掲載した。
中国メディアの環球時報は14日、「日本人は季節感と共に生活している」と題する記事を掲載した。
記事は、「多くの国に四季が存在するが、日本人は特に四季に対する感情が強く、気候的にも四季がはっきりしていると言われ、生活習慣においても季節感が強いと言われる」とし、「昔の人々が季節に合わせて生活の中に儀式的な要素を取り入れていたのが『時間的・経済的な余裕、風流を楽しむ心』であるなら、現代のように生活リズムが速い時代において季節感を重視するのは、ぜいたくな行為とも言えるだろう」と論じた。
その上で、日本にある季節感を感じるものとして、まずコンビニの季節限定商品を挙げた。記事は「日本の四季の変化はコンビニで特に顕著に表れる。さまざまな季節限定の食品が並んでおり、すでに立春は過ぎたものの1年で一番寒い時期とあって、冬季限定のイチゴや栗のスイーツはまだ店頭に残っている。しばらくすると、桜をモチーフにしたスイーツが並び始めるだろう」と述べた。
また、「一般にコンビニではスーパーなどよりも少し早く限定商品が発売される」とし、カルビーの厚切りポテトチップス「じゃがいも感。あじわい北海道昆布しょうゆ味」が1月20日から全国のコンビニで先行販売、同27日からスーパーなどで一般販売が開始され、6月まで販売予定だということを紹介した。
さらに、2000人を対象にしたあるオンライン調査では、回答者の54.3%が「コンビニの季節限定商品に惹かれる」と回答したことを挙げつつ、「商業心理学の観点から見ると、これは希少性を活かしたマーケティング戦略であり、消費者に今買わなければ手に入らないと衝動買いを促すもの」と指摘。「だが、日本人がこの手法に特に影響を受けやすいのには、それなりの理由がある」と論じた。
記事は、「日本人の四季に対する概念は、もともと中国から伝わったものである。中国の二十四節気や七十二候は奈良時代に日本へ伝わり、日本の気候条件に合わせて変化した」と説明。例として、春分の七十二候について、中国では初候は「玄鳥至(ツバメが南からやって来る)」だが日本ではツバメの渡りが少ないため「雀始巣(スズメが巣を構え始める)」となり、次候についても中国が「雷乃発声(遠くで雷の音がし始める)」なのに対して、日本では「桜始開(桜の花が咲き始める)」になっていると解説した。
また、江戸時代には暦学者の渋川春海らによって日本独自の「本朝七十二候」が生み出されたこと、二十四節気や七十二候を基にして「節分」や「彼岸」といった「雑節」が作れらたことにも言及。「日本人がこれほどまでに季節を重視するのは、四季がはっきりしている上、地域ごとの気候差も大きいためだ。日本では、四季の移り変わりが目に見えて感じられ、人々は季節ごとの風物詩を通じて、季節の到来を確認する習慣があるのだ」とした。
さらに、日本人が季節を楽しんでいた例として、千利休の「茶道と自然観」に触れ、茶室には季節の花を飾り、季節ごとに茶器を変え、茶菓子も季節に合わせたものが用意されたと紹介。着物の柄にも四季を表現するものが多く、俳句も季語を必ず含むと説明した上で、「日本人は古くから四季の変化に敏感であり、その感覚を生活の細部にまで反映させてきた。日本で季節限定というマーケティング戦略が特に成功しやすいのはそのためかもしれない」と結んだ。(翻訳・編集/北田)
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