Record China 2025年2月3日(月) 9時0分
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30日、仏RFIの中国語版サイトは、米国が世界保健機関(WHO)から脱退する問題について「米国の抜けた穴を中国が埋めるのか」と題した記事を掲載した。写真はWHO。
2025年1月30日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、米国が世界保健機関(WHO)から脱退する問題について「米国の抜けた穴を中国が埋めるのか」と題した記事を掲載した。
記事は、トランプ米大統領が就任初日の20日にWHOから脱退する大統領令に署名したと紹介。トランプ氏は、米国のWHOへの拠出金に対し、中国の拠出額が著しく少ないこと、WHOが新型コロナウイルスの起源調査に関して中国の「不適切な政治的影響」を受けたことを不満に感じていると伝えた。
また、米国の脱退はWHOにとって深刻な打撃となるとし、23年にはWHO予算の18%を担うなど米国が長年にわたり多額の資金を拠出してきたこと、多数の公衆衛生専門家も派遣してきたことを指摘。脱退によってポリオ根絶や母子保健、新型ウイルス研究などの国際的な保健事業が停滞する可能性があるとした。また、米国の疾病予防管理センター(CDC)を含む関連機関の活動にも支障が生じ、インフルエンザワクチン成分の決定やWHO管理の遺伝子データベースへのアクセスが制限されることで、米国のワクチン・医薬品開発にも悪影響を及ぼす恐れがあるとの見方も示した。
その上で、スタンフォード大学フーバー研究所のケネス・バーナード研究員が「この空白は中国が埋めることになり、米国の利益にならない」と語るなど、米国のWHO脱退について専門家からは中国が国際保健の主導権を握る可能性を高めることに繋がるとの指摘が出ていることを紹介した。
記事は、トランプ大統領がWHO脱退を実現させるには、議会の承認と本会計年度の拠出金支払いが必要となると紹介。WHOが先日発表した声明の中で、トランプ氏の決定に対し「遺憾」の意を示すとともに、「米国がこの問題を再考することを望むとともに、米国との協力関係を維持するために建設的な対話を期待している」とコメントしたことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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2025/1/31
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