雲南省でレアアース巨大鉱脈を発見、より希少で利用が容易なタイプ―中国地質調査局

Record China    2025年1月20日(月) 12時0分

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中国地質調査局は17日付で、雲南省紅河地区で超大規模なイオン吸着型レアアース(希土類)鉱を発見したと発表した。利用がより容易なタイプの鉱石で、しかも中国でも少なかった重要な元素が多いという。

中国地質調査局は17日付で、雲南省紅河地区で超大規模なイオン吸着型レアアース(希土類)鉱を発見したと発表した。潜在資源量は115万トンに達し、うちプラセオジム、ネオジム、ジスプロシウム、テルビウムなどの特に重要な元素は47万トンを超えるという。

イオン吸着型レアアース鉱は、希土類元素が粘土鉱物や鉄鉱石の表面に吸着される形の鉱石で、採掘や精錬が比較的簡単で低コストとされる。中国としては、1969年の江西省に次ぐ2番目のイオン吸着型レアアース鉱の発見という。

また、中国地質調査局によると、紅河地区で発見されたレアアース鉱の成分は主に、中重型と呼ばれる原子核が大きなタイプの元素だ。中国では内モンゴル自治区のバヤンオボーや四川省の犛牛坪などに豊富な軽型レアアースの資源があるが、中重型レアアースは少なかった。中重型レアアースは電気自動車や再生可能エネルギーの生産、国防分野などに欠かせない重要な素材という。

中国地質調査局によると、今回の発見は該当地区を単発的に調査したのではなく、10年余りを費やして、中国全国規模の地球化学関連データを収集し、そのデータによって一定の基準を設けて鉱物資源の分布や性質、さらに地下の元素分布に関する詳細な情報を把握したことが基礎になった。この作業を通じて、イオン吸着型希土類鉱床の地球化学調査技術の空白が埋まり、さらに迅速、精密、環境に優しい調査技術体系を確立できたことが、発見につながったという。

貴州日報によると、中国科学院の侯増謙院士(中国科学アカデミー会員)は、「今回の飛躍的成果の鍵は、われわれが地球化学のマップ作成を通じて、(研究対象の)スケールを拡大し続け、中重型レアアース鉱が集中する場合の法則性を解明できたことにあった」と説明した。

なお、中国地質調査局は中国政府・自然資源部に所属する組織だが、今回の発表では、政府・財政部の強力な支援により成果を出せたと特記した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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