誰が中国人をだましてミャンマーに行かせているのか―中国メディア

Record ASEAN    2025年1月10日(金) 9時0分

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8日、中国新聞週刊は、タイに滞在していた中国人俳優が行方不明になった事件の背景として、ミャンマー北部で横行している人身売買や詐欺事件について紹介する記事を掲載した。写真はシンシン。

2025年1月8日、中国メディアの中国新聞週刊は「誰が中国人をだましてミャンマーに行かせているのか」と題し、タイに滞在していた中国人俳優が行方不明になった事件の背景として、ミャンマー北部で横行している人身売買や詐欺事件について紹介した。

記事は、撮影のためタイに向かった中国の俳優シンシン(星星)について、交際相手が5日に「3日正午ごろから音信不通になった」としてSNSで捜索を呼びかけて注目を集めたと紹介。タイメディアの報道として、同国のプラユット首相が7日の記者会見で、シンシンがミャンマー国内で見つかったことを確認したと述べ、現地警察も8日にシンシンが人身売買の被害に遭ったとの見方を示したことを伝えた。

そして、シンシンが「タイを中継地として第三国での撮影のために向かっていたが、最終的にミャンマーにだまされて入国した。ミャンマーに到着後、2〜3日間の詐欺訓練を強制された」と語り、「もし救出されなければ、中国人をだますことで生計を立てることになるのではないか」と恐怖感にさいなまれていたことを明かしたと紹介している。

その上で、近年、ミャンマー北部、特にカチン州やシャン州などでは中国人を標的にした電信詐欺が多発していると指摘。被害者は主に、タイでだまされてミャンマーに入国させられ、そこで詐欺行為の教育を受け、詐欺グループの一員として強制労働に従事させられるとし、ミャンマー入国後は犯罪組織に監禁されることになると説明した。

記事は、監禁生活の中で被害者が隙を見て家族と連絡を取り、家族が中国大使館や警察に通報し、協力して被害者の救出を実現した事例を伝えるとともに、組織撲滅に向けた国際的な協力体制が築かれつつあると紹介。2023年7月には中国公安部がミャンマー北部に関連する犯罪に対する特別作戦を開始し、ミャンマー警察との協力を強化した結果、昨年末時点で12月末までに5万3000人以上の犯罪者を逮捕したと伝えた。

また、国際警察組織のインターポールもミャンマー北部での人身売買や詐欺事件について「犯罪組織がこの地域を拠点にして国際的な規模で活動を拡大している」と警告しており、犯罪が単なる地域的な問題にとどまらず、世界的な規模での対策を必要とする問題に発展していることを強調したと紹介している。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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