日比軍事協力に神経とがらす中国、比が米国から調達の中距離ミサイルにも反発

Record ASEAN    2024年12月28日(土) 8時0分

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日比両国の軍事協力に中国が神経をとがらせている。日比の「部隊間協力円滑化協定」を中国側は「日本は軍事大国の夢を取り戻す」と非難。比国の中距離ミサイル調達にも強く反発している。写真は日比国旗。

日本とフィリピンの軍事協力に中国が神経をとがらせている。比上院が批准した日比の「部隊間協力円滑化協定(RAA)」について、中国メディアは「日本はこれを利用して『軍事大国の夢』を取り戻す」と非難。フィリピンが計画している米国からの中距離ミサイル調達にも強く反発している。

RAAをめぐり、中国網は「双方が相手国の領土に軍事人員を配備することを認める。これは日比関係が『準同盟』の段階に進むことを意味する」と指摘。「日比の防衛協力強化の裏にはさまざまな利益と、地政学をめぐる共謀がある」とした。

続いて「まず日比の協力は米国の『インド太平洋戦略』に合わせたものだ」と説明。「中国の台頭を抑制し、米国主導の軍事・政治連盟を構築することが狙いだ。RAAの発効に伴い、米比合同演習は将来的に米日比に拡大し、地域の対抗をさらに強める可能性がある」と述べた。

次に「日本はこれを利用し、『軍事大国』を取り戻す」と批判。「戦後の平和憲法の規制を打破し、軍事力を徐々に強化する。同時に南シナ海・東シナ海問題も日本が介入する口実となり、地域の安定をさらに脅かす」と主張した。

比側については「この選択は、その違法な主権を守るため助っ人を求める戦略を示している」と分析。「日本などの国との軍事協力を通じ、比国は南シナ海の緊張情勢を醸し出し、対抗を引き起こそうと試みている。日比の防衛協力強化の目的は中国とされており、地域の緊張をエスカレートさせることは間違いない」と語気を強めた。

さらに「日比の軍事をめぐる協力は表面的に双方の利益と一致するが、実際には地域の対抗を激化させ、必然的に地域の平和と安定を損ねる」と論評。「この冷戦的な色合いの小グループのやり方は、団結を脅かし対抗をあおる真の狙いを隠せない」と訴えた。

一方、中距離ミサイル「タイフォン」(射程480キロ)は米国が4月、軍事演習を理由に比北部に配備。計画では9月またはそれ以前に撤去するとしていたが、配備を続けている。比側は中国が南シナ海で覇権主義的な動きを強める中、防衛上必要だと判断したとしている。

中国国営新華社通信によると、外交部の毛寧報道官は23日の記者会見で「戦略的、攻撃的兵器である中距離ミサイルを導入することは、域外勢力と協力して地域の緊張と対立を作り出し、地政学的対抗と軍備競争をあおる挑発的で危険な行為」と主張。比側に対して誤った行為を早急に是正し、これまでの約束に基づきタイフォンを速やかに撤去するよう改めて求めた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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