「日本のサービスの質が低下した」と騒ぐ中国人は「おもてなしの秘訣」を知らない―華字メディア

Record China    2024年12月17日(火) 6時0分

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華字メディアの日本華僑報は13日、中国で最近、「日本のサービスの質が低下した」との声が多数上がっていることについての論評記事を掲載した。

華字メディアの日本華僑報は13日、中国で最近、「日本のサービスの質が低下した」との声が多数上がっていることについての論評記事を掲載した。

記事は、中国のSNS・小紅書(RED)には日本についてさまざまな投稿が行われており、タイトルはセンセーショナルなものが多い一方、内容は往々にして言葉を失うものだと指摘。例として、「日本のコンビニエンスストアではお湯を自由に使わせてくれない(商品未購入)」「日本の飲食店は氷水しか提供せず、サービスが行き届いていない」「道路にごみ箱が少ない」「(路上にごみが散乱している様子を撮影して)これでも清潔だと言えるか?」といった主張を紹介した。

その上で、「少し考えればこれらはいずれも普通のこと、あるいは合理的なことだと分かるはずだ」とし、「他の国であれば大したことではないのに、なぜ日本だと彼らは『怠慢だ』と感じるのか。こうした印象は本当に日本のサービスと関係があるのだろうか」と疑問を投げ掛けた。

そして、今年1~10月の訪日外国人数がすでに3000万人を突破し過去最多を記録する一方で、増えすぎた観光客が日本のサービス業を圧迫していると指摘。「中国語と英語に長けた同僚がいるが、彼の手が回らないと翻訳アプリに頼るしかなく、十分なサービスが提供できない」といった現場の声を紹介した。

記事は、「日本のサービスの質が悪くなった」という評価が増えている背景には、「日本のサービスに対する期待値が高すぎて、『神様扱い』をしてくれるという幻想を抱いていることがある」と言及。「飲食店の店員がタイムリーに水を注ぎにこないことに不満を述べる人もいるが、店によっては客の自由な空間を尊重している(ため客の邪魔をしない)場合もある」と述べた。

また、「もっとばかげた主張」として「奈良公園のスタッフがシカとの触れ合いをサポートしてくれない」という不満があると紹介し、「これは明らかに強引な論理。日本では観光客が自由に体験できるように環境を整えているところがある。『自分は奉仕されるべき』と心の中で思っているからこそ、相手のことを怠惰だとか、冷たいと感じるのだ」とした。

記事は、日本のサービス業も対応を急いでおり、人手不足により雇用が増えた外国人従業員らに日本式サービスを教育しているが、出身国によっては身に付けるのに時間がかかる場合もあると説明。「言語を学ぶことはできるが、文化を一足飛びに身に付けるのは難しい。日本のサービスが思ったほどではなかったと文句を言う人は、自分の期待が高すぎたのだと反省したことはあるだろうか」と問い掛けた。

そして、「日本のおもてなしの核心はお客様を持ち上げることではなく、誠実さと細やかさで互いに快適な交流をつくり出すことにある」とし、「われわれ観光客は真心でもって真心に応えるべき。旅行の目的は不満を探すことではなく、異文化の魅力を体験することのはずだ。文化の違いをよりオープンな姿勢で受け入れれば、『おもてなし』の秘訣(ひけつ)がサービス提供者の心掛けと、それを受ける側の謙虚さと理解にあることに気付くだろう」と論じた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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