「ダンダダン」キャラクターの黒人化が国際論争に―香港メディア

Record China    2024年12月12日(木) 14時0分

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11日、香港メディアの香港01は、日本の人気アニメ「ダンダダン」のキャラクターが黒人化された二次創作を巡って国際論争が起こっていると報じた。写真はダンダダン。

2024年12月11日、香港メディアの香港01は、日本の人気アニメダンダダン」のキャラクターが黒人化された二次創作を巡って国際論争が起こっていると報じた。

記事はまず、「集英社の『少年ジャンプ+』で連載されている作品『ダンダダン』は、アニメ化後に『神作』と称され、そのSFとファンタジー要素が欧米でも大きな人気を集めている。しかし、ネット上でアニメキャラクターを『黒人化』することで知られるイラストレーター・@Lynn6Thorexが、主人公・高倉健(たかくらけん/オカルン)とヒロイン・綾瀬桃(あやせもも/モモ)を黒い肌と厚い唇に描き直したイラストを公開し、論争が勃発。過去にも日本のアニメのキャラクターを『黒人化』してきた彼のことを『常習犯』と批判する声も上がった。また、米国版『ダンダダン』でオカルン役の声優を務めるAJ “Bummed AF” Beckles氏が、この『黒人化』されたイラストを自身のX(旧ツイッター)公式アカウントのアイコン画像に変更し、支持するコメントを投稿したことで、さらに議論が加熱した」と伝えた。

続けて、「騒動の中心となったイラストレーター・@Lynn6Thorexは、普段から『ダンダダン』に関連した情報をシェアしており、今回の『黒人化』も単なる愛好心から行ったもので、悪意はないと見られる。しかし、『ダンダダン』の人気があまりに高いため、このイラストが拡散されると批判が殺到。一部のネットユーザーは強い批判を展開する一方で、支持する声も少なくなく、意見は大きく二分された」と述べた。

記事は、「近年、欧米のアニメファンの間では『アニメキャラクターの黒人化』という二次創作が流行しており、『NARUTO -ナルト-』や『ONE PIECE』、『SPY×FAMILY』など、人気アニメ作品のキャラクターが黒人化された事例は数多く存在する。特に20年の黒人に対する人種差別抗議運動、ブラック・ライブス・マターの最盛期には、このような二次創作は『修正アート』と呼ばれ、黒人キャラクターの不足や人種差別的な表現を修正するという名目で行われた。欧米の一部からは『日本のアニメは黒人キャラクターが少ない』と非難する声が挙がり、日本の漫画家について『黒人を見たことがないのでは』と揶揄する人も現れた。こうした背景から、このような二次創作は単なる趣味や文化的表現を超えて、政治的な意味を帯びるようになり、反感を買うケースも増えてきている」と説明した。

また、「このような二次創作の支持者は、キャラクターの肌の色を変える行為は性転換(男性キャラクターを女性にするなど)と同じく、単なる趣味の一環であり、誰も傷つけていないと主張。これを『人種差別』として攻撃すること自体が差別だと反論している。また、イラストレーターの中には『修正』や『抗議』の意図ではなく、ただ好きなように描きたかっただけだと説明する人もいる。さらに、日本のアニメのキャラクターの多くは『白人に見えるデザイン』であると指摘し、日本側がキャラクターの人種の尊重を主張する資格はないという意見もある」と紹介した。

その一方で、「日本人を中心とした反対派は、キャラクターの人種を変更することは原作へのリスペクトを欠いており、むしろ差別的行為だと主張している。特に、黒人側の態度を『二重基準』だと批判する声が多い。たとえば、ハリウッドで白人俳優が黒塗りをして黒人を演じたり、黒人特有のアクセントを真似る行為は即座に『人種差別』と非難される。しかし、日本人が自国のアニメキャラクターの黒人化に反対すると、逆に『黒人差別』とされることに矛盾を感じるようだ。こうした中、日本のネットユーザーの中には、黒人化された二次創作をさらに白人風に描き直して反抗する人も現れた」と伝えた。

記事は、「中国と西洋の文化が交差する香港では、多民族が共存する環境にあることから、このような議論に対して特定の立場を取らず、傍観者として静観する態度を持つ人が多い」とも言及した。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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