中国の腕時計、スイス・ドイツ・日本の3強に割って入る―シンガポールメディア

Record China    2024年12月8日(日) 7時0分

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2日、環球時報は、中国の腕時計産業がバリューチェーンの川上へと移動しつつあるとするシンガポールメディアの報道を紹介する記事を掲載した。

2024年12月2日、中国メディアの環球時報は、中国の腕時計産業がバリューチェーンの川上へと移動しつつあるとするシンガポールメディアの報道を紹介する記事を掲載した。

記事は、シンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズの11月30日付文章を引用。同文章は中国の腕時計ブランド、アトリエ・ウェンによる陶磁器製を文字盤を持つ高級腕時計が大方の予想に反し、発売直後に570本が完売したと紹介した。

そして、これまでスイスやドイツ、日本のブランドがリードしてきた腕時計業界において、競争力を持ち、一部の愛好家にとって魅力的な高級時計を発表する中国ブランドが注目されつつあるとし、「中国はもはや安価な時計を大量生産するだけの国ではなく、バリューチェーンの川上へと進出しつつある」と評した。

一方で、高級腕時計の技術を高めつつある中国ブランドは今なおニッチ市場にとどまっており、世界の高級品市場に占めるシェアはわずかだと指摘。スイス時計協会FHの統計によると、2023年の腕時計輸出本数が中国は5億3400万本、スイスは1690万本だったのに対し、1本当たりの平均価格は中国が4ドル(約600円)、スイスが1679ドル(約25万円)だったと伝えた。

中国ブランドの高級腕時計市場シェアが高まらない要因について、文章はブランド認知度の低さを挙げ、「中国製時計の品質はヨーロッパ製時計に完全に匹敵し、スイス時計の一部部品は中国で製造されている。中国には時計製造の技術が不足しているわけではなく、顧客がブランドに付与する価値、すなわち『ブランド資産』が不足している」とする専門家の認識を紹介した。

文章はその上で、広東省広州市を拠点とする中国の時計職人が「一部の人は中国製時計を安価で模倣品が多いと見なすかもしれないが、技術がさらに向上すればこの見方も最終的には変わる」と自信を見せたほか、アトリエ・ウェンの協同創設者も「高級な外国製時計は完全手作業で作られ、複雑で手間のかかる工程によりその価値を維持してきました。しかし今や中国の高級時計も同様の工程を採用しているため、外国メーカーが従来の論理で自らの価値を正当化しづらくなっている」と語ったことを伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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