中国最大の単体タワー型太陽熱発電プロジェクト、フル容量の系統接続

人民網日本語版    2024年12月3日(火) 20時30分

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甘粛阿克塞匯東新エネルギー太陽熱+太陽光発電試行プロジェクトが11月30日、フル容量の系統接続セレモニーを行った。

中鉄十一局が建設に参加した甘粛阿克塞匯東新エネルギー太陽熱+太陽光発電試行プロジェクトが11月30日、フル容量の系統接続セレモニーを行った。これは中国で建設中のうち単体規模が最大のタワー型太陽熱発電プロジェクトのフル容量の系統接続及び発電を実現したことを示している。科技日報が伝えた。

同プロジェクトは甘粛省アクサイ・カザフ族自治県四十里ゴビ砂漠1000万kW級太陽熱発電拠点内に位置し、平均標高は3000m近く、敷地面積は約16.5平方キロメートル、全体の設備容量は750MW。うち太陽熱発電は110MWで、太陽光発電は640MW、中国初の太陽熱+モデル発電所だ。

今回系統接続・発電した太陽熱エリアの敷地面積は約3.2平方キロメートルで、タワー型集光発電技術を採用し、融解塩を熱エネルギー貯蔵媒体とする。

同エリアの中核建築物は集熱タワーだ。全体は、中空薄壁鉄筋コンクリート筒体構造となっている。筒体の高さは180.8mで、最大外径は24.6m。集熱器は集熱タワーの頂部に位置し、高度は226.8m。これは太陽熱発電所全体の集光の中心部で、太陽熱動力アイランドの中央に位置する。その周囲に同心円状に設置された1万1960枚のヘリオスタットは反射により太陽光をタワー頂部の集熱器の表面に集め、熱の吸収で高温にし、融解塩・水熱交換システムにより熱い蒸気を作り、蒸気タービンを動かし発電する。

集熱エリアの現場では、1万枚ほどのヘリオスタットが太陽の動きに合わせ角度を調節し、太陽光をタワー頂部の集熱器に正確に反射することで、まぶしい白日の灯台となる。集熱エリアの集熱時間は8時間で、理論的には1時間当たり11万kWh発電でき、8時間連続で発電できる。

集熱エリアの北側と東側はL字型・640MWの太陽光発電エリアとなっている。総敷地面積は約13万3000平方キロメートルで、中国最大の平面単軸追尾架台太陽光発電所だ。平面単軸追尾架台はソフトウェアの制御を受け、ソーラーパネルに自動で太陽を追わせる。日差しを最大限に吸収し、太陽光発電への変換効率を高める。

同プロジェクトは「太陽熱+太陽光発電」スマートカップリング発電モデルを採用。太陽光発電エリアは日中、正常に発電し、太陽熱エリアは太陽エネルギーを吸収し、融解塩によりエネルギーを貯蔵し夜間にこれを放出し、発電を継続する。このモデルは太陽光発電所の変動性と間欠性の問題を解決すると同時に、発電所の経済性を大幅に高めることになる。

同プロジェクトの完成後の年平均送電量は17億kWhを実現できる。これは57万世帯分の年間電力消費量に相当する。省エネルギー・環境保護効果が顕著で、「二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトとカーボンニュートラル」の目標達成、現地の新エネルギー成長源の構築加速、経済の質の高い発展の推進に対して積極的な意義を持つ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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