2024年11月28日、韓国・マネートゥデイは「慶尚北道の議員らが消防隊の出動体制をチェックするためにわざと田んぼに火をつけて119番通報するという信じられない出来事が起きた」と報じた。

記事によると、18日午後3時40分ごろ、慶尚北道尚州市花山洞の田んぼから煙が出ていると119番通報があった。

消防当局は消防車2台を出動させ、そのうち1台が8分後に到着した。現場ではわらや雑草が燃えており、たき火ほどの炎が上がっていた。火は10秒ほどで消し止められたという。

通報したのは慶尚北道議会建設消防委員会所属の道議員らで、消火活動を終えた消防隊員らに「迅速に出動してうまく鎮火できた」と声を掛けて握手をした。その後「署長に伝えるように」と告げて車に乗り込み、その場を去っていったという。

これに対し、消防を愛する公務員労働組合のキム・ジュチョル慶北委員長は「道議員らのパワハラであり、権限乱用だ」「定期訓練に加え、抜き打ち出動訓練まで受けている消防公務員に対して何をしているのか」と強く批判した。

一方、慶尚北道議会建設消防委員会は「尚州消防署で行政事務の監査を終え、亀尾消防署に移動している途中に今回の点検を計画した」と説明し、「行政事務の監査期間中に道民の安全を図り、命を守るために現場を確認した」と主張しているという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「警察は何をしているの？故意の放火の疑いで早く捕まえないと」「放火に業務妨害！」「放火は犯罪。法律に則って処理してほしい」「今年見たニュースの中で一番あきれた。情けない」「浅はかな行動。そのせいで本当に必要な人のところへ行かれなかったらどうするつもり？」「きちんと処罰しないと類似犯罪がたくさん起きるだろう」「国会議員や地方議員が消防士と同じくらい仕事をしてくれたら国民は幸せになれる。地方議員が消防士を試すなんておこがましい」など、怒りやあきれる声が多数寄せられている。（翻訳・編集/堂本）