中国映画界で最高の権威を持つ映画賞「中国電影金鶏奨」で、リー・ゴンシー（李庚希）が史上最年少で最優秀主演女優賞を獲得したことで、「00後（2000～04年生まれ）」女優の勢力図が変わるとされている。

中華圏三大映画賞の一つ「金鶏奨」は16日に授賞式を行い、映画「我們一起揺太陽」から24歳のリー・ゴンシーが最優秀主演女優賞に輝いた。「00後」女優では、チャン・ズーフォン（張子楓）が昨年、「金鶏奨」と同じく中国三大映画賞の一つ「華表奨」で最優秀主演女優賞を獲得しているが、今回の「金鶏奨」ではそのチャン・ズーフォンもノミネートされており、ライバルを下しての受賞となった。

「00後」女優ではこれまで、過去に天才子役として知られたチャン・ズーフォンがトップに君臨し、さらにチャン・イーモウ（張芸謀）監督に見出されたリウ・ハオツン（劉浩存）、チャオ・ジンマイ（趙今麦）、ウェンチー（文琪）が代表的な存在として認知されてきた。しかし、リー・ゴンシーが「金鶏奨」女優というステータスを得たことで、チャン・ズーフォンを脅かす存在となり、今後は勢力図が大きく変化するのではないかとされている。

リー・ゴンシーは、チャン・ツィイー（章子怡）らと並んで中国の4大若手女優に数えられたシュー・ジンレイ（徐静蕾）が、父親の子どもの頃からの友人だったという縁から芸能界入りし、18年にドラマデビュー。19年のホームドラマ「小歓喜」で知名度を上げ、21年の武侠ドラマ「雪中悍刀行〜徐鳳年、北椋王への道〜」、23年のサスペンス「ロング・シーズン 長く遠い殺人」と次々と話題作に出演。今回の受賞にはネット上で、「これまでの人生に青信号しかない」などと、その幸運な道のりに驚きの声も上がっている。（Mathilda）