2024年10月18日、環球網は「インド人男性が中国人男性より低身長な理由」について考察したインドメディアの文章を紹介する記事を掲載した。

記事は、インド紙インディアン・エクスプレスの16日付文章を引用。2020年に医学誌「ランセット」で、1985〜2019年に調査対象国の中で身長が最も伸びたのは中国の男性だった一方で、インド人男性はわずかに伸びただけだったという研究結果が発表されたと紹介した上で、「中国人とインド人の身長増加の差はいくつかの根本的な問題を反映している」とした。

そして、インドの公衆衛生学者のジャガディッシュ・シルマス博士が「中国人男性の著しい身長増加は栄養状態の大幅な改善、医療の改善、経済成長などさまざまな要因によるものだ」と述べたことを紹介。 中国が過去数十年にわたり、公衆衛生、教育、貧困撲滅に多額の投資をしたことで、子どもの栄養状態と健康状態が改善されたと分析する一方、インドでは経済成長を遂げているものの、同時に栄養不良、医療格差、貧困といった問題が未解決であるため、著しい身長の伸びが妨げられていると指摘し、現状でも30％以上の子どもが栄養不良による成長への影響を受けていると伝えた。

また、中国が実現したように通常は都市化が子どもの成長パターンを改善するものの、インドでは都市化が健康状態の顕著な改善につながっていないと指摘。その根本的な問題は農村と都市における栄養や医療サービスの大きな格差にあるとした上で、このような格差を縮小するための措置としてシルマス氏が国民皆保険サービスの拡大、公衆衛生インフラの改善などを挙げたほか、特に幼児期の栄養と衛生状態の重要性に焦点を当てた公衆衛生キャンペーンの展開が長期的な状況の改善に大いに役立つとの見方を示したことを紹介した。（編集・翻訳/川尻）