山で芝刈りの77歳おばあさん、自分を襲ったイノシシを見事「返り討ち」―中国

Record China    2024年10月2日(水) 0時0分

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雲南省内の山間部で、焚きつけなどにするための小枝などを集める、いわゆる「柴刈り」を1人でしていた77歳女性がイノシシに襲われたが、持っていた鎌で反撃してイノシシを仕留めた(写真)。

中国のポータル/情報メディアの網易はこのほど、雲南省内の山間部で、焚きつけなどにするための小枝などを集める、いわゆる「柴刈り」を1人でしていた77歳女性がイノシシに襲われたが、持っていた鎌で反撃してイノシシを仕留めたという話題を紹介した。

中国ではイノシシによる被害が深刻化しており、先日も寧夏回族自治区の西吉県当局が、イノシシ捕殺に対して賞金を支給すると発表して話題になったばかりだっ成獣のイノシシは体重が200キロ程度あるいはそれ以上に達し、時速50キロ程度で走ることができるなどの能力があり、攻撃力が極めて強い。また皮膚は表皮部分の厚さだけで1.5センチあるため、他の猛獣がイノシシを噛(か)んでも大きな傷を負わせることは難しく、トラでもイノシシとの戦いは避けようとするという。またイノシシは縄張り意識が極めて強く、人や猛獣でも自分の縄張りに侵入した脅威と見なすと、「猪突猛進」の攻撃を仕掛けることが多い。

雲南省の77歳女性も、自分では知らないうちにイノシシの縄張りに入り込んでしまったとみられる。女性の親族らは、女性が攻撃された山林にはイノシシがしばしば出没し、過去4日間にも2人が噛まれて負傷したと説明した。

中国では生態系の保護に力が入れられてきたことにより、イノシシの数が増えて農作物や人への被害が多発している。イノシシは中国全国のほとんどの省(中央直轄市と民族自治区を含む)に生息しており、その総数は200万頭に達したとみられている。中央政府・国家林業および草原局は、イノシシの生息数は調整しても問題がない程度に多くなり、被害も無視できないとして、2023年6月に野生動物の保護リストからイノシシを除外した。

中国政府は一方で、野生動物由来の感染症の危険性などを考え併せて、野生動物の食用や取り引きを禁止している。そのため、かつてはイノシシを狩れば現金収入を得られたが、現在ではイノシシを狩っても現金収入を得ることができない。そのため、中国各地ではイノシシを仕留めた場合に賞金を支給する動きが出ている。先日も、寧夏回族自治区の西吉県当局が、イノシシの成獣を捕殺して肉などを利用できないように「無害化処理」を行った場合には、計2600元(約5万8000円)の賞金を支給すると発表したことが評判になった。

そのため、雲南省で77歳女性が自分を襲ったイノシシを「返り討ち」にしたとの情報が伝わると、「おばあさんは西吉県に来なよ」といったコメントも寄せられた。コメントの投稿場所は寧夏回族自治区と表示されている。また、現代の若者はひ弱だとして、この高齢女性の「武勇伝」に驚く声もある。

同件を紹介した網易の記事は、女性に殺されて地面に横たわるイノシシの写真により、まだ十分に成熟していなかった若い個体とみられると分析。恐らくは戦う能力がまだ十分でなかったので、高齢の女性に仕留められたと指摘した。もしも十分に成長したイノシシだったら、多くの屈強な男が猟犬も使って慎重に包囲して、半日程度をかけてようやく仕留めるという。記事は、女性が仮にたくましい成獣に襲われたとしたら、実に危なかったとも論じた。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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