Record China 2024年9月28日(土) 9時0分
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26日、香港01は、中国が44年ぶりに太平洋に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した意味について考察する記事を掲載した。
2024年9月26日、香港01は、中国が44年ぶりに太平洋に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した意味について考察する記事を掲載した。
記事は、中国国防部が25日にロケット軍が太平洋に向けて模擬弾頭を搭載したICBM発射実験を行い、弾頭が所定の海域に落下したと発表するとともに、発射は国際法および国際慣例にのっとった年次軍事訓練の一貫であり、特定の国や標的を狙ったものではないと主張したほか、ミサイルが通過する国々に対する事前通知も行っていたと説明したことを紹介した。
その上で「日常的な発射とはいえ、発射は世界中で大きな反響を呼んだ」とし、中国軍が南太平洋でICBM発射実験を行ったのは1980年以来44年ぶりだったと指摘。射程距離だけを見れば今回は1万2000キロで、前回より3000キロ延びたにすぎないものの、ミサイル技術の進歩を考えれば前回とはまるで比較にならないとした。また「この2回の試験発射は、国際環境および国内環境の面でも全く異なる」とし、前回は米ソ冷戦体制が続く中、中国にとってはソ連が安全保障上最大の脅威であり、米国との関係を急速に接近させていたほか、中国国内は文化大革命の国内混乱から脱し、改革開放政策への道を歩み始め、世界の主流に融合する一歩を踏み出したにすぎない時期だったと解説した。
そして、44年を経て再び実施されたICBM発射実験の背景は全く異なり、ソ連はすでに崩壊し、世界は事実上米中の覇権をめぐる新たな冷戦状態に入っているとしたほか、ロシア・ウクライナ戦争、パレスチナ・イスラエル戦争、その他の紛争が国際政治および軍事化に波及効果をもたらしており、世界は100年に一度の大きな変革期を迎えていると指摘。米国が西太平洋地域における軍事的プレゼンスを強化する中、中国は米国に対して、報復する戦略的能力と最後まで戦い抜く戦略的意思があることを示す必要があったのだとした。
記事はさらに、中国が2012年より大規模な軍改革を実施し、戦略的な抑止と攻撃任務を担っていた第二砲兵部隊を「ロケット軍」に改組した一方、ロケット軍はここ数年深刻な組織的腐敗に悩まされており、その作戦能力や決意にも懸念が寄せられていたと指摘。今回のICBM発射実験は、反腐敗運動が一段落したこと、ロケット軍の実戦能力を侮ってはならないことを内外に示すシグナルだったとの見方を示した。(編集・翻訳/川尻)
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