2024年9月24日、仏国際放送局RFI（ラジオ・フランス・アンテルナショナル）の中国語版サイトは、欧州連合（EU）の気候変動担当委員が、中国製品による欧州工業への脅威を許容しない姿勢を示したと報じた。

記事は、EUのフークストラ気候変動担当委員が24日にブルームバーグの取材に応じた際、「EUは中国がクリーン経済への転換プロセスにおいて廉価な製品で市場を満たし、欧州の工業を脅かすことを許容しない」と述べたことを紹介した。

記事によると、フークストラ氏は「われわれは確かに中国の問題に直面している。われわれの会社は、国の補助を受けた製品に押しのけられて破産するようなことはあってはならない。これはとどのつまり欧州の工業を殺すことになる。われわれはこのような状況の発生を許さない」と語った。

また、中国について長きにわたりグローバルな気候変動対策の融資目標への貢献に消極的だったと指摘し、産業革命以降最も豊かで二酸化炭素排出量が最も多い国として責任を果たすべきだとの考えを示した上で「月面着陸に成功した中国なのだから、気候変動対策の分野でもより多くを支払うことができるはずだ」と述べた。

記事は、EUが中国のクリーン技術製品に対して一層強硬な立場をとりつつあり、加盟27カ国が今後数日以内に中国産電気自動車（EV）に5年間の関税を課すことに関する投票を行う予定であるほか、欧州委員会が「外国補助金条例」を制定し、中国企業が中国政府から与えられる不公平な優位性に対抗しようとしていると紹介した。

さらに、11月にアゼルバイジャンで開かれる国連気候変動枠組条約第29回締約国会議（COP29）では、新たな融資目標が確認され、中国が相応の資金を拠出し、かつ具体的な金額について隠すことなく説明するかどうかが、大きな論点の一つになるとの見通しを示した。（編集・翻訳/川尻）