日本僑報社 2024年9月24日(火) 0時30分
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幼い頃から知らず知らずのうちに日本文化を受け入れている人が多く、私自身も「ドラえもん」好きとして影響を受けている。
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近年の中日友好交流は、政治経済だけでなく文化面を中心に深まっている。そのため、幼い頃から知らず知らずのうちに日本文化を受け入れている人が多く、私自身も「ドラえもん」好きとして影響を受けている一人である。
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一番印象に残っているのは「象とおじさん」という回だ。簡単に内容を言うとこうだ。ドラえもんはタイムマシンで過去に戻って日本の敗戦を知らせ、軍隊が戦争を続けるために象を毒殺するのを阻止する。監督である大杉宜弘氏は、「ドラえもん」で戦争の話をすることは、今の日本ではかなりの勇気とプレッシャーが必要だと語っていた。私は2016年の夏に初めてこれを見て、藤子F 不二雄の戦争に対する反省と中日友好交流への渇望を感じた。そしてふと思った。優れたクリエイターと偉大なクリエイターは、いったい何が違うのだろうか。
後者は自分の影響力で社会に訴えたり、弱い立場の人に声をかけたり、本当に優れたもの、良いもののために声をかけたりできるという違いがあると思う。藤子F 不二雄はアニメという表現の窓を利用して、自分の政治的理想や歴史観を表現した。子供たちに戦争は間違っていて、悪いことだと言ってはばからない。これらの作品から伝わってくる価値観こそが、彼の真の野望であり、「ドラえもん」の偉大さの根源でもあると思う。
中日平和友好条約は、平和を破壊するすべてのものに立ち向かうという、『ドラえもん』の心からの宣言であり、それが今の中日平和友好条約のすべてである。ドラえもんは文化の分野で中日友好交流に貢献してきたが、一般人の私たちにもできることはないだろうか。
「国の交わりは民の親しみにあり、民の親しみは心の相通ずるにある」という言葉がある。今、学生である私ができる何かを探す必要があると思う青少年間の相互理解と相手国に対する理解を強化したり、双方の認識の上で普遍的な誤解を次第に減らして友好感情を高めたりと、中日関係の健全で安定した発展に役立つ民意の基礎と世論の環境を育成することができるかもしれない。
個人でできる事と言えば、両国民間でも中日友好交流のために寄与している人を思い出すことができる。1300年前に「山川異域、風月同天」という言葉を見た鑑真和上は、胸を熱く振るわせて、日本に渡って仏法を伝授することを決めた。これは中日友好交流の新たな扉を開くことになった。1300年後の今日、日本の温情は中国に渡ってきた。言うまでもないが、中日関係は歴史が長い。2000年余りの長い交流の歴史を見ればわかる、友好が主旋律である。1000年にわたる「山川異域、風月同天」は今後も灯台となり、中日の調和友好の各レベルの交流を照らし続けだろう。
過去50年間の中日関係の驚異的な発展は、中日友好と互恵的な協力を促進するための両国の各界の友好的な人々の何世代にもわたる長期的な努力なしには達成できなかったであろう。中日両国の平和と友好は、過去50年にわたる両国関係の発展がもたらした貴重な遺産である。両国政府と民間が協力しすれば、中日の平和と友好が真に時代の新しい輝きを放ち、両国関係の未来の道を照らすようになると思う。
中日両国は、一衣帯水の間にある隣国であり、長い伝統的友好の歴史を有する。両国の人々は、これまで存在していた不正常な状態に終止符を打つことを切望している。今、中日平和友好条約45周年を迎え、特別な節目となることが期待されている。友好交流の歴史の一頁を継続していくために、私たちは先人たちから学び、新しい時代の背景と結びつけて新たな中日友好関係を築いていくために何ができるのか。
中日平和友好条約の現代的意義は、ドラえもんが伝えたように、戦争の残酷さを警告し、人類間、ひいては世界間の調和を達成することにあるのではないかと思う。
■原題:過去に鑑みて中日平和を孕む
■執筆者:繆永淇(嘉興学院)
※本文は、第19回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「囲碁の智恵を日中交流に生かそう」(段躍中編、日本僑報社、2023年)より転載・編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。
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