CRI online 2024年8月24日(土) 6時30分
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中国の無人月面探査機「嫦娥5号」が持ち帰った月のサンプルに関する調査研究で、このほど新たな発見がありました。
中国の無人月面探査機「嫦娥5号」が持ち帰った月のサンプルに関する調査研究で、このほど新たな発見がありました。中国科学院寧波材料所、中国科学院物理所などからなる研究チームは、3年間の研究と検証を繰り返した結果、月の土壌から大量の水を作る新たな手法を考案しました。これは将来的に月の科学研究ステーションと宇宙ステーションの建設に重要な設計の根拠を提供できるとされます。
水は月の科学研究ステーションの建設や将来の月や惑星間旅行の実施において人類の生存を保障する重要な資源であり、水資源の探索は月探査の最も重要な任務の一つでした。これまで科学者は主に月面上の水資源の自然分布状況に注目し、前期の研究結果では、ガラス、斜長石、カンラン石、輝石など月の土壌の鉱物には少量の水が含まれていますが、その含水量はわずか0.0001~0.02%と極めて少なく、月面の現場で抽出し利用することは困難であることが判明しました。このため、新たな月の水資源とその抽出手法を考案することは、間違いなく今後の月探査プロジェクトの重点ミッションになりました。
科学チームは研究と検証を繰り返した結果、月表面の鉱物が太陽風による数十億年にわたる照射を受けたことで大量の水素を貯蔵していることを発見しました。高温で熱すると、水素と鉱物の中の酸化鉄が酸化還元反応を起こし、単体の鉄と大量の水が発生することが分かりました。さらに温度が1000℃以上に上昇すると、月の土壌は溶け、生成された水は水蒸気として放出されます。
さまざまな実験技術による分析で、研究チームは月の1グラムの土壌から約51~76ミリグラムの水が生成されることを確認しました。この計算に基づくと、1トンの月の土壌で約51~76キログラムの水を生成できることになり、これは500ミリリットル入りペットボトル100本以上に相当し、50人分の1日の飲用水消費量をほぼ満たすことができるとのことです。(提供/CRI)
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