中国とEUの貿易摩擦に乗じてロシアが中国の豚肉市場獲得を狙う―仏メディア

Record China    2024年8月22日(木) 8時0分

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19日、仏RFIの中国語版サイトは、欧州との緊張を強めている中国の豚肉市場をロシアが狙っていると報じた。

2024年8月19日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、欧州との緊張を強めている中国の豚肉市場をロシアが狙っていると報じた。

記事は、中国が世界最大の豚肉消費国であり、中国の豚肉輸入市場規模は35億ドル(約5100億円)とみられていることを紹介。中国税関総署は昨年9月に2008年より続いていたロシア産豚肉の輸入禁止を解除し、今年2月現在でロシアの業者3社のみが中国への豚肉輸出を認められている状況だったものの、EUが中国製電気自動車(EV)の補助金に対する制裁として最大37.6%の関税をかける措置を打ち出したのに対して中国がデンマークオランダ、スペインの豚肉企業をダンピング調査の対象にする報復を仕掛けたことで、ロシアの豚肉輸出業界に大きなチャンスが巡ってきていると伝えた。

そして、ロシア国内の養豚業者組合の関係者が「貿易の緊張局面はわれわれが中国市場を争う上でのチャンスになる」と述べ、ロシアが今後3〜4年で中国の豚肉輸入シェアの10%を目指していることを明らかにしたと紹介した。記事によると、今年1〜6月の中国の豚肉(内臓を含む)輸入量は前年同期比27.3%減の111万トンで、ロシアは約3%のシェアを持っている。正肉よりもロシア国内で需要が低い一方中国では需要が高い内臓の輸出割合が40%と高くなっているという。

記事はロシアの豚肉産業について、1991年のソ連崩壊によっていったん壊滅状態となったものの、2005年に国の支援と保護主義的措置によって回復し、成長の起動に乗ったと紹介。ところが08年に発生した豚コレラによって再び大きな打撃を受けることになり、巨大な中国市場も昨年まで15年にわたりロシア産豚肉の輸入を停止し続けたと伝えた。

その上で「西側諸国によるロシア、中国それぞれへの制裁が日増しに激しくなる中、両国間の貿易往来が互いの結びつきを一層強めている」と評した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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