人民網日本語版 2024年7月31日(水) 20時30分
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中国の科学者が高性能の「温度差発電」プラスチックを開発した。
プラスチックは電気を通さないと思っている人が多い。しかし実際には多くのプラスチックも電気を通す。このプラスチックは導電性ポリマーと呼ばれる。科学者はその薄膜に温度差を生じさせることで発電できることを発見した。これがポリマー熱電材料だ。中国の科学者はこのほど、同分野において重要な進展を遂げ、ポリマーマルチサイクルヘテロ接合(PMHJ)熱電材料を提案するとともに構築した。これは材料の熱電性能を大幅に高めることで、高性能プラスチック系熱電材料の研究に新たなアプローチをもたらしている。光明日報が伝えた。
同成果は中国科学院化学研究所朱道本・狄重安研究チーム、北京航空航天大学趙立東課題チームおよび中国内外のその他の七つの研究チームの協力によるものだ。関連論文は24日夜出版の国際的学術誌「ネイチャー」に掲載された。
研究者によると、今回発明されたPMHJ熱電材料は2種の異なるポリマーを利用し、周期的に配列したナノ構造を構築。うち各種ポリマーの厚さはいずれも10ナノメートル以下で、2種の材料の界面は約2個の分子層の厚さだ。このナノ閉じ込め構造は材料の熱電性能を大幅に高めることで、高性能プラスチック熱電材料の研究に新たなアプローチをもたらしている。研究者はその後の実験により、PMHJ構造が優れた汎用性を持ち、その加工方法が溶液調製技術と互換性を持ち、フレキシブルなエネルギー供給部品などの面で重要な応用のポテンシャルを持つことを発見した。
同研究は、既存の高性能ポリマー熱電材料が熱輸送制御に依存しないという認知的限界を打破し、プラスチック熱電材料分野の持続可能な発展に新たな道を切り開いた。研究者は「体温で携帯電話の充電を行ったり、焚き火をキャンプ用の電力源にしたり、近い将来この材料は手が届くクリーンエネルギーを作り出すことになるかもしれない」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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