中国が「自主的かつ柔軟」な定年延長を導入―独メディア

Record China    2024年7月24日(水) 5時0分

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22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、少子高齢化により労働力人口の減少が懸念される中国で共産党が「自主的で柔軟」な原則に基づく定年退職年齢延長の方針を発表したと報じた。

2024年7月22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、少子高齢化により労働力人口の減少が懸念される中国で共産党が「自主的で柔軟」な原則に基づく定年退職年齢延長の方針を発表したと報じた。

記事は、中国共産党が21日に発表した「改革をさらに全面的に深化させ、中国式の現代化を推進する決定」の中で、「高齢化に積極的に対応し、高齢者介護事業と高齢者介護産業の発展のための政策とメカニズムを改善する。銀髪経済を発展させ、高齢者に適した多様で個性的な仕事を創出する。自主性と柔軟性の原則に従い、法定定年を段階的に遅らせる改革を着実かつ秩序正しく推進する」という方針を示したと伝えた。

そして、現在の中国における法定定年退職は、1950年代に作られた「男性は60歳、女性はホワイトカラーが55歳、生産職が50歳」という規定をほぼ踏襲したものであり、男性の定年はほとんどの先進国よりも5~6歳低く、女性の定年はさらに低いと紹介。公式データによると、中国人の平均寿命は1960年の44歳から2021年には78.2歳にまで延び、50年には80歳を超えると予測されており、現行の定年制度では今後年金予算の急増という強い圧力に直面することになると指摘した。

また、定年の延長が取り沙汰される一方で、中国では若年層の失業率が高止まりしている現実があるとし、今回の方針についてネットユーザーからは「出産育児を促す一方で失業人口が増え、しかも定年を遅らせるという。今や国民が政府に奉仕する時代であることを認識しなければならないのか」「自主性と柔軟性と言っているが、やがて義務になるだろう」「自主性とはすなわち強制を意味する」といった意見が出ていることを紹介した。

記事は、中国共産党が第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)で「出産を支援する政策とインセンティブの制度を改善し、出産に優しい社会の建設を推進する」とし、出産、子育て、教育の費用削減、出産休暇制度の改善、出産補助制度の確立、出産育児関連医療に関する公的サービス水準引き上げなどの方針も打ち出したことを紹介。その背景には昨年の出生率が1000人当たり平均6.39人で過去最低となり、人口が2年連続で減少したことがあると伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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