中国の船舶輸出は上半期に91.1%増、世界経済が徐々に回復し新型船の需要増加

Record China    2024年7月20日(土) 12時0分

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中国の今年上半期の船舶輸出が前年同期比91.1%になった。専門家は「世界経済が徐々に回復する中、世界の新型船の需要が着実に増加」などを理由に挙げた。写真は中国の造船所。

中国の今年上半期(1~6月)の船舶輸出が前年同期比91.1%になったと中国メディアが報じた。これは輸出重点商品の中で最も高く、自動車の22.2%を大きく上回った。専門家は船舶輸出が増えた理由として「世界経済が徐々に回復する中、世界の新型船の需要が着実に増加」などを挙げた。

中国網によると、輸出激増の裏側で、ある造船会社は4、5年先まで予約が埋まっている。別の造船会社の場合は2027年末まで、一部は28年まで予約が埋まっているという。

中国企業は世界最大の27万1000立方メートルのLNG(液化天然ガス)船18隻の建造を受注した。2隻目の国産大型クルーズ船が今年4月にドックを離れた。中国のクルーズ船は量産化の時代を迎えている。

船舶輸出が好調な理由について、粤開証券チーフエコノミスト、研究院院長の羅志恒氏は「船舶輸出が好調なのは主に世界の海運が力強い回復を迎え、新型船、特にグリーンで環境にやさしい船舶の需要が大幅に増加したためだ」と指摘。「まず世界は船の買い替えのピークを迎える。次にグリーンで低炭素なモデル転換が船舶の更新を加速させる。それから、紅海の危機により迂回(うかい)する需要が増えて遊休運力が利用され、新型船の需要が増える」と分析した。

中国民生銀行のチーフエコノミストの温彬氏も同様に「世界経済が徐々に回復する中、海運市場の需要が旺盛で、世界の新型船の需要が着実に増加している」と言及。「中国は世界のバルクキャリア、タンカー、自動車運搬船の最大の輸出国で、手持ち船舶受注の増加率の更新が続いている。そのため海運市場の回復を背景とし、船舶輸出が最も好調になっている」と続けた。

温氏は「船舶の建造期間が通常10~24カ月であることを考慮すると、中国の船舶輸出は通年で高い増加率を保つ」と予想した。

中国網は「造船業の力強い発展には整った力強い産業チェーンの支えが不可欠だ」と強調。「中国の船舶工業は近年、研究開発、設計、建造、関連設備、サービスを一体化させた整った産業体系を完成させた。科学技術イノベーションを持続的に促進すると同時に、多くの技術者の訓練を行った」と説明した。

一方で造船業もグリーンなモデル転換を加速している。中国の23年のグリーン動力船舶新規受注の国際的なシェアは57%で、主流タイプのフルカバーを実現した。

工業・情報化部などが発表した「船舶製造業グリーン発展行動綱要(24~30年)」によると、LNGやメタノールなどのグリーン動力船舶の国際的なシェアは25年までに50%を超える見通しだ。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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