青海湖で遡上するコイの「恩返し」―中国

人民網日本語版    2024年7月5日(金) 10時40分

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青海省では6月になると、コイが川を遡上する季節となる。

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青海省では6月になると、「青海湖裸鯉(Gymnocypris przewalskii)」と呼ばれる同省にある青海湖の固有種のコイが川を遡上する季節となる。「青海湖裸鯉」は川を遡上して、淡水の河川で産卵する。夏になると、大量の「青海湖裸鯉」が川を遡上する様子を一目見ようと、多くの観光客が青海省にやって来る。現地の人々は「私たちが保護した魚が恩返ししてくれている」と喜んでいる。人民網が伝えた。

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青海省カンツァ県伊克烏蘭郷の蘭科先郷長は、「以前、川にはあまり魚がおらず、そのサイズも小さかった。でも、ここ数年は目に見えて数が増え、サイズも大きくなった。生態環境保全の意識は伊克烏蘭郷の人々の心に刻み込まれており、魚が増え、野生の動物も戻って来た。これら多くの変化はどれも目に見える変化だ」としみじみと語った。

コイが遡上するきれいな川に飛来した鳥

次の世代に命をつなぐコイの遡上を守るため、剛察県の複数の関連当局は協力して宣伝PRの強化や24時間態勢の監視スポットの設置、パトロールスタッフによる徒歩によるパトロールのほか、車やドローンなどによるパトロールを実施し、布哈河や沙柳河、泉吉河、哈爾盖河などの主な産卵ポイントの保護管理を行い、水産資源である水生生物のしっかりした保護に取り組んでいる。

剛察県総合行政執法局の職員・格日尖措さんによると、「パトロール中に浅瀬にはまってしまったコイを発見した場合は直ちに産卵できる安全な場所まで移す措置を講じている。これまでに3000匹以上のコイを助けてきた」という。

青海湖景勝地の保護利用管理局によると、魚を保護するためにこれまで6回にわたって禁漁を実施してきたのが功を奏し、「青海湖裸鯉」の個体数は少しずつ増え、2023年には12万300トンにまで回復した。そして、「青海湖裸鯉」は、絶滅危惧種から、危急種に格下げされた。

コイの個体数が増えたことで、周辺の住民にも多くの益がもたらされている。

泉吉河の「青海湖裸鯉」の遡上を見物できるエリアで、ヤクの角で作った櫛やマニ車、カラフルな石でブレスレット、チベット族の特色あるペンダント、ネックレスといった現地ならではの特色あるグッズを販売する店を出している郭永忠さん(55)は、「地元の人々のほとんどは放牧で生計を立てているが、『青海湖裸鯉』が増えて、観光客も増え、景勝地も発展し始めた。私もその恩恵にあずかっている。商品の売れ行きは申し分ない。毎年、『青海湖裸鯉』が遡上する3~4カ月で数万元は稼げる」と満面の笑顔で語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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