中国の月探査機「嫦娥6号」の帰還機が25日午後2時7分、内モンゴル自治区四子王旗の予定エリアに正確に着陸した。これは月探査事業嫦娥6号ミッションが無事に成功したことを示しており、これにより中国は世界初の月の裏側からのサンプルリターンを実現した。人民網が伝えた。

計画によると、回収後の帰還機は必要な地上処理作業を終えた後、北京に空輸され、サンプル容器と搭載物が取り出される。国家航天局は時期を見計らい交付セレモニーを開き、地上応用システムに正式に月サンプルを引き渡す。その後はサンプルの保管と分析、研究の関連作業が行われる。

嫦娥6号探査機は5月3日、中国文昌航天発射場から打ち上げられ、月遷移軌道に入った。探査機は軌道修正と月接近制動を経て、順調に月周回軌道に入った。その後、着陸機・上昇機コンビネーション、軌道機・帰還機コンビネーションの切り離しを行った。中継衛星「鵲橋2号」のサポートを受けながら、着陸機・上昇機コンビネーションは月周回軌道低下及び動力低下を行い、6月2日に月の裏側にある南極エイトケン盆地の予定の着陸エリアに正確に着陸し、サンプリングを行った。上昇機は4日に離陸し、正確に軌道に入り、6日に軌道機・帰還機コンビネーションとのランデブー・ドッキングとサンプル移動を完了した。その後は計画に基づき、軌道機・帰還機コンビネーションから切り離され、制御を受けながら月に落下した。軌道機・帰還機コンビネーションはその後、月を13日間にわたり周回しながら待機した。そして25日、帰還機が軌道機から切り離され、月の裏側のサンプルを積載して地球に帰還した。（提供/人民網日本語版・編集/YF）