2023年の中国では、「躺平（横たわる、努力を放棄する）」と「内巻（不毛な内部競走）」の2つの言葉が注目されました。現代の若者が直面する圧力や試練が反映された現象です。「中国の2023年新青年トップ10」選出活動は、社会の各階層や各分野の優秀な新青年を発掘し、青年世代に対する社会の自信と信頼を高め、社会的責任を担うよう若者を促すキャンペーンです。仕事で優れた活躍を見せ、社会に貢献した22歳から45歳までの人を表彰するもので、文化、経済、科学技術、教育、スポーツ、芸能などの広い分野が対象です。

中国メディアの「中国網（チャイナネット）」が1月29日に発表した「中国の2023年新青年トップ10」では、ウイグル族の人気女優ディリラバさんが第2位に選ばれました。ディリラバさんは新疆ウイグル自治区の出身で、1992年生まれです。2023年5月には主演作『公訴』が公開され、7月には時代劇恋愛ドラマの『安楽伝』が放送されました。ディリラバさんは優れた演技力と才能により、女優としてただ一人、テレビドラマ三大賞にノミネートされるという快挙を成し遂げました。

「中国の2023年新青年トップ10」の第1位は、ALS患者の蔡磊さんでした。蔡磊さんは1978年に河南省商丘市に生まれ、中国EC大手の京東(JD)の副総裁を務めたこともあります。蔡さんはALSと勇敢に闘う企業家として、ALSの基礎研究、薬の研究開発、臨床医療などの科学研究プロジェクトを支援することを目的に1億元（約20億円）を寄付しました。

3位はネット通販キャスターの董宇輝さんでした。1993年に陝西省で生まれた董宇輝さんは、中国の著名な学習塾である新東方の優秀な英語教師として活躍しました。ネット通販のキャスターに転身した後は、文学への深い造詣や透徹した視点を駆使した中国語と英語によるライブ配信を行って、ネット通販に新たな風を吹き込みました。特に、ネット通販を通じて農村部の振興に大きく貢献しました。（提供/CRI）