「上映始まっても気に入らなければ料金払い戻し」―中国の映画館で新たな試み

Record China    2024年1月14日(日) 20時0分

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中国ではこのほど、映画館の観客が作品内容や会場に不満を持った場合、上映開始後30分以内なら料金全額の払い戻しを受けた上で退場できるサービスを開始した。写真は中国国内の映画館の様子。

映画の電子チケット取り扱いサービスを提供する簡票集団はこのほど、観客が映画の作品内容や会場に不満を持った場合、上映開始後30分以内ならば料金全額の払い戻しを受けた上で退場できるサービスを開始した。

湖南省長沙市内のいくつかの映画館で、元旦連休中の試みとして特定の作品を対象として実施されたという。簡票集団は結果が良好と判断できれば中国全国に拡大していく考えだ。

簡票集団の彭湘偉最高執行責任者(COO)は同試行について、「より多くの人が映画館に足を運び、金銭を投じて映画を見たいと思うようになると考える」と、上映が実際に始まらないと満足できるかどうか分からないとの、映画を鑑賞する側の不安を取り除くことで、興行収入はかえって増えるとの考えを示した。現在のところは、簡票集団が払い戻しにかかった金銭を負担をしているという。

インターネットでは「私のように映画館に熱心に足を運ぶ者にとっては、駄作に心からイラつくことも多い」として、上映開始後の払い戻し制度が普及すれば業界側を刺激して、観客に喜ばれるすぐれた作品の制作につながるとの声が出ている。

一方で、観客側が悪意によって、つまり「嫌がらせ」で返金制度を利用するのではないかとの、懸念の声も出ている。簡票集団の彭COOは、返金制度を利用した作品5本については、返金制度を利用した観客はわずか0.9%だったとして「観客側は今のところ、誠実だ」と主張した。

映画作品の受け止め方は観客個人の事情にも関係する。映画鑑賞の返金制度を利用したある女性は「映画が面白くなかったわけではない。私は子どもを連れて入場したが、映画のストーリーは子どもにはあまり向いていないと判断した」と述べた。同女性は映画鑑賞の返金制度について、観客側と作品のミスマッチをある程度緩和することができるとして、「これからは、より楽しく映画を見ることができる」と評価した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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