中国メディアの環球時報は11日、中国の自動車輸出が日本を抜いて世界一となることがほぼ確実になったとし、米ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）が9日付記事で、「中国の勢いは世界の自動車産業に地殻変動をもたらしている」と報じたことを取り上げた。

環球時報の記事はまず、中国乗用車協会（CPCA）のまとめによると、中国の2023年1～11月の輸出は前年同期に比べ約6割増の476万台で、通年では526万台になるとみられる一方で、日本の23年1～11月の輸出は399万台であることから、通年では430万台になるとみられ、中国の自動車輸出が日本を抜いて世界一となることがほぼ確実になったと伝えた。

その上で、WSJが「中国の勢いは世界の自動車産業に地殻変動をもたらしている」とし、「中国は長年にわたり世界最大の自動車市場および生産拠点であったが、国が地元メーカーに資金を提供し、販売に補助金を出したため、国内ブランドが電気自動車やハイブリッド車を採用するまでは、その成長を外国の自動車メーカーがけん引してきた」「中国はこの3年間で長らく君臨してきたライバルである日本、ドイツ、韓国を急速に追い抜き、今では輸出トップの座を獲得した」「世界の自動車製造業の中心としての中国の台頭は、太陽電池パネルとバッテリーにおける同様の成果に続き、中国政府の産業政策が苦労して勝ち取った勝利を意味している」などと報じたことを紹介した。（翻訳・編集/柳川）