Record Korea 2023年12月9日(土) 14時0分
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5日、観察者網は米ニューヨーク・タイムズのコラムを引用し、人口減少が進む韓国の将来について分析する記事を掲載した。資料写真。
2023年12月5日、中国メディアの観察者網は、2日付の米ニューヨーク・タイムズで「韓国は消滅するのか」と題したコラムが掲載されたことを紹介し、人口減少が進む韓国の将来について分析する記事を掲載した。
記事はニューヨーク・タイムズのコラムニスト、ロス・ダウサート(Ross Douthat)が書いた同コラムの内容を引用し、「ほぼ全ての先進国が人口増加率よりも出生率が低い問題を抱えている。例えば、21年の各国の出生率を見ると、米国が1.7、フランスが1.8、イタリアが1.3、カナダが1.4と、平均で1.5人の子どもを産む計算になる。そのような人口減少の問題について、韓国は研究対象の一つとして注目を集めてきた。韓国は1980年代からこの問題に陥っており、18年には出生率が平均0.8人となった。さらに韓国統計庁が先月公表した23年の第3四半期(7~9月)のデータでは0.7人となり、過去最低を記録した」と伝えた。
韓国統計庁が公表した最新のデータによると、今年上半期で韓国の新生児は前年同期比で6.3%減少したという。22年の時点で前年同期比1.1万人減の24万9000人になり、1970年の統計開始以来、初めて25万人を割ったという。2022年の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産むと予想される子どもの数の平均)は0.78で、経済協力開発機構(OECD)加盟国38カ国のうち最も低く、唯一出生率が1未満だった。人口増加率を維持するには、出生率が最低でも2.1は必要になると言われているが、国連人口基金の統計では、韓国の出生率は3年連続最低を記録しており、専門家の予測では、さらに記録を更新すると見られている。
記事は「これが何を意味しているかをはっきりさせなければならない。一つの国家がこのような水準の出生率で進んでいくとすると、例えばある世代に200人いたのに、次の世代では70人、さらに次の世代は25人にまで減少することになる。このような減少度合いは、ペストが流行した14世紀の欧州や、スティーブン・キングの小説『ザ・スタンド』に出てくる架空のインフルエンザによる人口崩壊にも匹敵する」と指摘した。
記事は「韓国の人口が計算予測のように5100万人から数百万人にまで落ち込むとまでは思っていない」というロス氏の楽観的な見方を紹介しながらも、「2060年代には韓国の人口が3500万人未満にまで激減し、韓国社会に危機をもたらすのは確かだろう」という見方も示した。
次に記事は韓国の人口減少の原因について分析を加え、「韓国が他の先進国よりも人口減少のテンポが速いのは、韓国が持つさまざまな要因による」として、「独特かつ残酷な学歴競争文化」や「保守的な文化概念と先進的な現代文化概念の衝突から生まれる男女両性間の意識の両極化」のほか、「オンラインゲームに代表される娯楽の多様化で、異性への興味が薄れた」などを人口減少の原因として列挙した。その上で「韓国と他国の社会文化について比較し論じたいわけではない。例えば米国にも気が遠くなりそうな英才教育が存在し、保守的な文化や多様な娯楽の誘惑などもある。つまり韓国の現状は我々全員の未来に関する警告である」と指摘した。
記事は最後に「韓国はいずれ、人口形成のピラミッドがひっくり返るのにあわせて起こる急激な経済の衰退や欧州を超えるほどの数の移民の受け入れなどの選択を迫られるだろう。その時、老人は見捨てられ、ゴーストタウンや朽ち果てた高層ビルが増え、引退後の将来に希望が見えない若者たちが外国へ移住するかもしれない」と述べた。(翻訳・編集/原邦之)
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