Record China 2023年10月18日(水) 12時0分
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独メディアのドイチェ・ヴェレは17日、イスラエルとハマスの衝突をめぐり、中国政府が現地の自国民に「商用便での帰国」を呼び掛けたことが物議を醸していると報じた。写真はイスラエル。
独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は17日、イスラエルとハマスの衝突をめぐり、中国政府が現地の自国民に「商用便での帰国」を呼び掛けたことが物議を醸していると報じた。
記事は、「イスラエルとハマスの衝突が勃発して以降、各国が次々と自国民を退避させている」とし、「英国、ドイツ、フランス、オーストリア、米国、カナダなど数十の国が自国民のイスラエルからの退避のためにさまざまな手配をした」と紹介した。
また、「日本や韓国も退避を進めており、韓国は軍用機に自国民163人を乗せたほか、余った席に日本人やシンガポール人も乗せた。一方、日本政府はチャーター機利用に1人3万円を請求したことや、日本に直接帰国せずドバイまでしか輸送しなかったことが人々の不満を呼んだ」とも言及した。
さらに、台湾外交部の報道官が17日、「日本のチャーター機には台湾人の搭乗も認められていたが、希望する台湾人はいなかった」「すでに147人の台湾人が陸路と空路でイスラエルから退避している」と説明したことも併せて伝えた。
そうした中、記事は「中国政府はまだ専用機を派遣して自国民を退避させる動きは見せておらず、一部の現地中国人から不満の声が上がっている」と指摘。X(旧ツイッター)ではイスラエルの中国人留学生と中国大使館員とのチャット記録が投稿され、そこには「いつ帰国を手配してくれるのか」と尋ねる留学生が「チャットグループ内で関係のない話はしないように」と警告を受ける様子が示されていたと伝えた。
また、中国外交部の毛寧(マオ・ニン)報道官が16日の会見で「中国の人員と機関の安全を保障するためあらゆる効果的な措置を取るよう外国側に求める」と述べた上で、「中国とイスラエルの間では現在も商用便が運航しており、現地の中国国民は商用便を利用してできるだけ早期に帰国してほしい」と呼び掛けたものの、一部のネットユーザーから批判の声が上がったとした。
中国で2017年に大ヒットした愛国映画「戦狼2」では外国の戦乱の中に取り残された中国人たちを救出する様子が描かれ、エンディングには中国のパスポートに「あなたが海外で危険に遭遇した時、あきらめてはいけない。あなたの後ろには強大な祖国があることを覚えておいてください!」と記されるシーンがあるが、中国のSNS・微博(ウェイボー)上にはこれと関連付けて、今回の政府の姿勢を皮肉る声も出ているという。(翻訳・編集/北田)
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