2023年10月6日、韓国・朝鮮日報によると、科学、医学、未来などをテーマとする動画を掲載し、チャンネル登録者数が2120万人を超えるYouTubeチャンネル「Kurzgesagt」に「韓国はなぜ滅びていくのか（Why Korea is Dying Out）」と題した動画が掲載された。少子高齢化による危機シナリオを扱った内容で、崩れ落ちる太極旗がサムネイルに使われている。

動画は韓国の合計特殊出生率が昨年、0．78人という「世界で最も低い数値」になったことを伝えている。「出生率が急落している。今、100人いる若者が2100年には6人まで減るということ」「このままだと100年以内に韓国は若者が94％減り、老人の国になる」と指摘している。

また、2100年の韓国の人口は2400万人と予想されるが、これは1950年代の水準だと紹介。1950年の韓国の中位年齢は18歳（満19歳）だったが、2023年は45歳で、2100年には59歳になることが問題だと指摘している。中位年齢とは、その国の全人口を年齢順に並べてちょうど中心になる年齢を指す。こうして生産年齢人口（15～64歳）が減り高齢化が進めば、社会が負担する医療費と貧困が爆発的に増えることになるとも指摘している。

さらに、少子高齢化社会のもう一つの問題は「革新が難しいことにある」とも伝えている。「高齢化社会では選出政府が高齢者人口の利益を代表するが、これは短期的に思考する社会、革新よりも既存のものを維持することを好む社会につながる」「気候変動など未来問題を解決するには膨大な投資と新鮮なアイデアが必要だが、それが難しくなる」と説明している。

動画は最後に、少子化の解決策として「ジェンダー平等」「保育費支援など親に対する財政的便宜」「安定した住宅価格」などが必要だと提案している。動画は4日に投稿され、2日で再生数250万回を突破した。世界各国から1万7900以上のコメントが寄せられているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「世界が韓国の少子化リスクを心配しているのに、この国の政治家は何が大事なのかさえ分からないのか」「文在寅（ムン・ジェイン）政権で住宅価格が高騰したのがそもそもの始まりでは」「家は高くて買えないし、私教育費も大変なことになっている。誰が子供を産みたいと思うのか」「自分の恋愛と結婚が人より見劣りするのではとSNSなどで比べるようになったのが不幸の始まりではないか」「ノー結婚、ノー出産の問題は住宅価格、私教育だけじゃない。左派が男女を対立関係にしたことだ」「大統領も首相も子供がいないのに、子を産めと言われても」「滅びるのは一瞬だ」「米国みたいに移民者の国になればいいんじゃない？」など、さまざまなコメントが寄せられている。（翻訳・編集/麻江）