ベトナム、米中の間で「水を得た魚」に―仏メディア

Record ASEAN    2023年8月30日(水) 8時0分

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28日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、米国と中国との争いの中でベトナムがひときわ存在感を増していることを報じた。

2023年8月28日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、米国と中国との争いの中でベトナムがひときわ存在感を増していることを報じた。

記事は、米中関係が悪化の一途をたどる中で、シンガポールとベトナムはここ数年「水を得た魚」代表とされていると紹介。シンガポールのリー・シェンロン首相は27日に3日間の日程でベトナムを訪問し、28日にはベトナムのファム・ミン・チン首相と会談し「ベトナムはこの地域における重要な戦略的パートナーであり、両国間の関係発展に満足している」述べたのに対し、ファム首相はシンガポールに対して、ベトナム製品の輸入機会の提供、繊維、木材、造船産業の発展支援、特にハイテク犯罪取り締まりに向けたビッグデータセンター建設の支援を要請したと伝えた。

また、両国が各種協力合意の締結と実行の促進、対話メカニズムの活用、多国間協力体制を通じて防衛・安全保障協力を強化することで一致したほか、海洋の自由と安全の重要性、南シナ海における共通の行動に関する宣言(DOC)の完全かつ確かな実施、国際法に則った現実的かつ実効性のあるな南シナ海行動規範(COC)の策定を強調し、会談後に両者がイノベーション、技能開発、インフラ、経済開発などの分野における七つの二国間文書の署名に立ち会ったと紹介している。

その上で、両国が1973年に外交関係を樹立し、2013年には戦略的パートナーに格上げされたと紹介。その10周年に当たる今年、リー氏が首相として5回目のベトナム訪問を行ったことについてベトナムメディアが両国の緊密な関係を示すものだと評したことを伝えた。

記事はまた、競争と対立を深める米国と中国にとって、ベトナムが重要なターゲットになりつつあると指摘。米国の政治ニュースサイトPoliticoがこのほど、情報筋3人の話としてジョー・バイデン米大統領が9月中旬にベトナムを公式訪問する際に、ベトナムとの戦略的パートナーシップ協定に署名する用意があることを明らかにしたと伝えたことを紹介したほか、ファム首相とエイブラハム・ブリンケン米国務長官が今年4月、中国の勢力拡大を背景として関係深化への意欲を表明したことについて「軍事協力の強化や米国の武器供給が含まれる可能性がある」という専門家の見解を伝えた。

一方で、中国の王毅(ワン・イー)外相も今月16日、雲南省昆明市で開催された中国・南アジア博覧会でベトナムのチャン・トゥー・クアン副首相と会談したことに言及。米国による挑発やベトナムとの関係強化の動きが見られる中で、中国はかねてから友好関係を持つベトナムとの関係を非常に重視しており、今回の訪問の「お返し」として中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が数か月以内にベトナムを再訪するとの情報も流れていると紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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