日本の「萌え文化」はソフトパワーか、若者を蝕む享楽か―中国紙

Record China    2014年7月31日(木) 14時13分

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30日、「萌える」とは本来、草木が芽吹くという意味だったが、2000年ごろから、日本のアニメ・漫画・ゲームファンの間で、美少女キャラクターなどを見た時に心に湧き上がる強い好意などの感情を表す言葉として使用されるようになった。資料写真。

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2014年7月30日、「萌える」とは本来、草木が芽吹くという意味だったが、2000年ごろから、日本のアニメ漫画・ゲームファンの間で、美少女キャラクターなどを見た時に心に湧き上がる強い好意などの感情を表す言葉として使用されるようになった。そこから転じて、今ではかわいらしく、幼いイメージを形容する言葉としても使われる。「萌え」と形容される対象は通常、かわいらしく純粋で、好感が持てるような人や物事が多い。萌えから派生した「萌え文化」は、日本のアニメ・漫画やSNSを通じて世界へと広がり、今や日本文化のソフトパワーを象徴するようになった。人民日報が伝えた。

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しかし、このバーチャルなアニメ・漫画の世界の萌え文化の背後にあるのは、現実や社会から離れようとする消極的な若者だ。統計によると、青少年の13%は頻繁に抑うつなどの症状に悩まされている。日本社会全体に「大人になりたくない」という気持ちがはびこっており、複雑な社会や人間関係に向き合う勇気がない人が多いのだ。

ある調査の結果、日本の結婚適齢期の男女の半数以上が恋人を持たず、「恋人が欲しくない」と答えた。これとは対照的に、70%の日本の若者が、萌え文化に癒しを見出し、アニメ・漫画・ゲーム・書籍などに熱中し、グッズを収集・交換することに楽しみを見出している。さらに意外なことに、萌え文化に夢中な男性が、数においても度合いにおいても、女性に劣らず多く、その熱中度も高い点だ。携帯電話にキャラクターのシールを貼り、バッグにぬいぐるみをつけ、美容院で眉毛を整える――。これらは今や、女性だけの特権ではなくなった。日本男性の「萌え好き」の心理に合わせ、最近では自衛隊の広告にも萌えキャラが使われるようになったほどだ。

徐々に日本を侵食しつつある萌え文化に対し、日本の学者は様々な見方を示している。四方田犬彦氏は「現実に向き合うことを否定すれば、徐々に学習能力が低下し、責任感を失っていく」との見方を示す。

経済評論家の大前研一氏は著書の中で、「萌え文化に夢中な若者は、現実逃避傾向があり、消極的で向上心が無い。考えることを捨て、責任感が無い。無知を個性、若さを資本と思い込み、語彙が少なく、言葉もぶっきらぼうだ」と指摘している。

今年のW杯ブラジル大会で、日本代表は惨敗に終わった。一部のサポーターは「男子サッカーが弱くなったのは萌え文化のせいか?」とコメントしている。「萌え」は確かにかわいらしいが、現実的な困難を克服する闘志を失わせるものだ。なんといっても、萌えの世界にあるのは仮想の概念で、現実とはイコールで結べないからだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)

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