ドイツの自動車支配はもはや終わり、 中国・BYDが王者君臨へ―仏メディア

Record China    2023年7月28日(金) 6時0分

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26日、仏国際放送局RFIは、ドイツが世界の自動車業界をリードする時代は終わり、中国のBYDがトップに君臨する時代がやってくると報じた。上海のBYD売店

2023年7月26日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、ドイツが世界の自動車業界をリードする時代は終わり、中国のBYDがトップに君臨する時代がやって来ると報じた。

記事は、内燃機関で世界をリードしたドイツの自動車企業が電動モーターでは失敗したとして、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMWが中国の電気自動車(EV)メーカーに追いつけないでいると紹介。世界の自動車市場におけるドイツメーカーの主導的地位は崩れたと伝えた。

また、中国のEV市場が爆発的に成長する一方で、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMWといったドイツの伝統的なメーカーは脇役に甘んじており、米テスラに次ぐ世界第2のEVメーカーに成長したBYDが2月、ついにフォルクスワーゲンを中国の自動車販売王の座から陥落させたほか、BMWとメルセデス・ベンツに至っては、もはや中国のトップ10メーカーにすら入っていないとした。

さらに、BYDの海外進出が計画通りに進めば、トヨタを抜いて世界最大の自動車メーカーになる可能性もあると指摘。ドイツの自動車専門家フェルディナント・ドゥーデンホーファー氏が「ドイツ人の最大の過ちは、内燃機関のサクセスストーリーをEVでそのまま継続できると高をくくっていたことだ」と指摘したことを伝えている。

記事は、苦境を脱するべくドイツの自動車メーカーも動きを見せており、フォルクスワーゲンの子会社であるアウディが中国の合弁パートナーである上海汽車と共同で電気自動車の開発を「加速」させるべく交渉していると紹介する一方で、批評家たちからは「ドイツの動きは遅すぎる。今できるのはダメージをいくらか和らげ、その到来を遅らせることだけだ」との苦言が出ているとした。その背景として、テスラが中国で価格競争を仕掛けていること、ドイツ政府が9月より商業顧客の純EV購入に補助金を出さなくなること、中国政府が電気自動車の需要を喚起するために景気刺激策と数十億ドル相当の補助金政策を打ち出したことを挙げ「これではドイツの自動車メーカーが追いつくのは難しい」とした。

そして最後に、ドゥーデンホーファー氏が現在の状況について「ドイツメーカーにとって絶望的だとは考えていない。短期・中期的には困難に直面するだろうが、長期的には安定するチャンスがある」としつつ、新しい自動車の世界ではかつてドイツメーカーが築いてきた優位性が戻ることはないとの見解を示したことを紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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