Record China 2023年7月18日(火) 7時0分
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17日、中国の雑誌「環球」は、日本で花粉症が人々の健康を脅かすのみならず、経済にもダメージを与えているとする文章を掲載した。写真は東京。
2023年7月17日、中国の雑誌「環球」は、日本で花粉症が人々の健康を脅かすのみならず、経済にもダメージを与えているとする文章を掲載した。
文章は、岸田文雄首相が第2回花粉症関連閣僚会議を開き、国民の健康を守り、経済的被害を軽減することを目的とした一連の対策を打ち出すとともに「花粉症は一朝一夕に解決できる問題ではなく、将来を見据えた対策をしっかりと実行する必要がある」と指摘したことを伝えた。
そして、日本で花粉症が「国民病」と呼ばれ、ハイシーズンとされる春を中心にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、涙、目のかゆみに悩まされると紹介。花粉症の主要因が戦後から高度成長期にかけて木材需要の高まりを受けて大量に植樹されたスギの木であり、成熟して花粉を大量飛散するようになる樹齢25年以上のスギが増えた1975年以降に花粉症患者も増加し、2019年の花粉症罹患率は42.5%に達し、中でもスギ花粉症の罹患率は38.8%に達したと伝えた。
さらに、東京都の調査結果によると、15歳から29歳の花粉症患者の割合は62%と高く、低年齢層で特に罹患者の増加が顕著になっているとしたほか、花粉の飛散は一般的に樹齢100年になるまで衰えないため、日本の花粉症罹患率は今後数十年増加し続けることが予想されるとした。
また、花粉症は日本人の健康のみならず、国民経済をも徐々にむしばんでいると指摘し、日本におけるスギ花粉症に関わる直接・間接の医療費は年間3000億円近くに上るほか、 大規模な花粉飛散の影響で今年第1四半期における日本の実質家計消費か3831億円減少し、国内総生産(GDP)を0.2%押し下げたとする日本のエコノミストによる試算を紹介。エコノミストの話として、花粉症の患者が外出を減らすために外食、レジャーや娯楽、交通などの消費が減少する、薬やマスクの購入が増えるなど医療費支出が増加する、外出を控えることにより光熱費が増加するという影響があることを伝えている。
文章はこのほか、花粉症による労働者の作業効率低下が経済損失につながることにも言及。「花粉症手当」を支給する企業が増えているほか、運送業界では花粉症による重大事故のリスクを減らすためにドライバーに点鼻薬などの薬を支給する動きも見られると紹介した。(翻訳・編集/川尻)
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