景気回復鈍い中国、露店が街に増え始める―独メディア

Record China    2023年6月1日(木) 6時0分

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30日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新型コロナ禍後の経済回復が鈍い中国で露店が再び増えつつあると報じた。

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2023年5月30日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新型コロナ禍後の経済回復が鈍い中国で露店が再び増えつつあると報じた。

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記事は、中国では今年初めに厳格なゼロコロナ政策を撤廃したものの経済回復の足取りは依然として重いと紹介。この状況の中、都市の景観上の理由などから20年ほど前より強化してきた露天商の取り締まりを緩和し、青少年の失業率低下と都市の発展を同時に解決しようという動きが出始めていると伝えた。

そして、中国のハイテク中心地で1999年に露店を禁止した広東省深セン市では今年9月より規制を緩和する方針を示し、上海市も4月に74カ所の露店出店可能地点を新設することを表明、甘粛省蘭州市も今月にイノベーションとベンチャーの奨励を目的として露店設置許可地域を設けることを明らかにしたほか、中国の顔である首都北京でも観光スポットで露店の姿が見られるようになったと紹介している。


その上で、各地で露店の規制緩和が進んでいる背景として、今年1〜3月の世帯所得増加率が前年同期比3.8%とGDP成長率を下回り、なおかつ市場の低迷が続いて若者の失業率が過去最悪を更新する中、罰金や売り物の没収を覚悟の上で露店を出す業者が増えていることを挙げたほか、今年3月に山東省淄博市の串焼きがブームを巻き起こして地域経済が活性化した事例も、中国の中央政府や地方行政が露店経済による経済振興を重視するようになったきっかけの一つだと伝えた。

記事は、シンガポール国立大学商学院の講師であるアレックス・カプリ氏が「中国政府はこの小規模なベンチャーの手段を認めることで、大学を卒業した若者の間で高まっている世の中に対する不満を解消することができるかもしれない」との認識を示したことを紹介する一方、英ロンドン大学アジア・アフリカ学院中国研究所のスティーブ・ツァン所長が「中国の指導層は、露店を奨励して雇用を創出すること以上に安定と秩序維持を実現する方策が見つけられなかったようだ」と語るとともに、露店経済ブームについて「人々が自分たちのことを貧しくなったと感じていることの表れ。もしお金が十分にあるなら、ミシュランの星つきレストランを捨ててまで街角グルメを愛する人なんていないだろう」と指摘したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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